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チェーンストアエイジThe Interview

ファミリー向け室内遊園地は
「子どもの多い国」で再成長めざす

イオンファンタジー代表取締役社長 土谷美津子

チェーンストアエイジ
【第63回】 2012年10月5日
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日本における少子化の進行は、子どもをターゲットにする専門店各社に大きな影響を与える。こうした中で新興国への進出に次なる活路を見出すのが、イオンファンタジーだ。同社はショッピングセンター(SC)内を中心にファミリー向け室内遊園地を展開。日本国内の店舗数は300店舗を超す。2008年から直営での海外進出を始め、現在の海外店舗数は中国に9店舗、マレーシアに23店舗。12年5月にはタイに子会社を設立し、今期中の1号店開店をめざしている。
聞き手=大木戸 歩(チェーンストアエイジ) 構成=太田美和子(フードマーケット・クリエイティブ)

進出の目安は一人当たりGDP5000ドル超

イオンファンタジー代表取締役社長 土谷美津子(つちや・みつこ)1963年生まれ。1986年ジャスコ(現イオン)入社。2006年執行役に就任。グループお客様担当、品質管理担当などを経て、08年執行役グループ環境最高責任者に就任。10年より現職。

──マレーシアでは2003年から、イオンマレーシアがフランチャイジーをスタートして、11年までに室内遊園地17店舗を出店。昨年、イオンファンタジーがその事業を買い取るかたちでマレーシアに進出しています。08年には中国にも第1号店をオープンしており、タイへも進出しています。なぜこの3ヵ国を進出先に選んだのでしょうか。

土谷 アジアへの進出を決めた背景には、日本が少子化する中で当社の事業のさらなる発展を考えたことがあります。進出するに当たっては、すでに発展した地域よりも、今、ちょうど経済発展をしている最中で、子育てや教育に熱心なエリアが魅力的で、当社のこれまでのビジネスモデルが展開できると考えています。

 室内遊園地事業は、衣食が足りて、住む場所にも困らない所でないと需要がありません。一人当たりの国内総生産(GDP)が一定の金額──5000ドルを超えていることが、ひとつの目安です。この目安は、当社の業態の特性から総合スーパー(GMS)や食品スーパー(SM)の進出の目安よりも高めに設定しております。

 当社は今、国内で「知育・体育・保育」を融合した「創育」に取り組んでいます。大学教授の協力を得て、遊びを通して心と頭と体の発達を促すようなソフトの開発を行っており、国内での新たな成長をめざしていますが、随時このモデルも海外に展開します。

──ターゲットとするのはどのような層ですか。

土谷 所得でいえば、中間層です。とくに、高所得者層はねらっていません。ただ、それぞれの国で市場の様子は異なります。

 たとえば中国では、1人の子どもに両親と、その両親(祖父母)など5~6人の大人が付いて、子どもを大事に育てていることが来店される様子からもうかがえます。

 マレーシアとタイ(中国も同様ですが)は女性の就業率が高く共働きが多いのが特徴です。そのため平日は保育所やベビーシッターに子どもを預けていて、唯一子どもと触れ合える週末に当社の店舗に来店される傾向が強いですね。ただ、タイとマレーシアの違いは、マレーシアのほうが1世帯当たりの子どもの数が多いことです。1世帯当たりの子どもの数が4~5人というのはごく普通です。

 また中国では、交通量が多いため、外で子どもを遊ばせるより室内で遊ばせたいという意識が強いと感じます。一方、マレーシアは1年中暑いため、涼しいところで遊ばせられるという理由からも室内遊園地が評価されています。

 このように、それぞれの国の事情は異なりますが、子どもたちの遊び方は大きくは変わりません。身体を思いっきり動かし、人とコミュニケーションを取る中で、いろいろなことを学んでいくものです。

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