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ミャンマー その投資ブームは本物か

僧侶に工場で講話をしてもらい、満月の日はお休み!?
ミャンマー歴13年のマニーも苦労した現地従業員管理(2)

杉田浩一 [株式会社アジア戦略アドバイザリー 代表取締役]
【第8回】 2012年9月27日
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前回は、医療用精密器具のトップメーカーのマニー株式会社が、ミャンマー進出に至った経緯と、その進出のプロセスについてご紹介した。今回は、進出後のオペレーション、なかでも人的管理面に焦点を当てたい。今回も松谷貫司会長、そしてそれを実務面からサポートしてきた高井壽秀副社長、榎本勲MANI YANGON LTD社長にお話を伺った。

進出時に認識すべきミャンマー人の気質とは

まつたに・かんじ/1964年4月、松谷製作所(現マニー)入社。65年10月、専務取締役就任。69年5月、代表取締役専務就任。86年11月、代表取締役社長就任。2004年11月、取締役会会長兼代表執行役社長就任。2010年11月、取締役会議長兼執行役会長就任。96年5月のベトナム進出、99年のミャンマー進出など、同社の海外進出の陣頭指揮をとり、同社の成長の基礎を築いた。

――実際にミャンマーに進出して、当初思っていた以上にミャンマーっていいなと思った点は何か。

松谷会長 そうですね、人は素晴らしいですよ。優秀な人も多いし。現状で見てみれば働いている人は、一生懸命働いてくれていますね。やっぱりそれなりのサポートをしてあげれば、会社に付いてきてくれる人たちは結構たくさんいますよね。

―― 一方で、実際に進出してみて見えてきた問題点、日本にいた時には気が付かなかった問題点はあったか。

松谷会長 私が感じたところは、一人ひとりは素晴らしいのに、集団になるとあんまり素晴らしくないという点です。特に、会社に勤めたことがない人が来ると、そういうことがあるんですが、周りの仲間に仕事のコツなんかを教えない傾向があります。

――それはなぜなのか。特定の人がそうなるのか。

松谷会長 ちゃんと教育すればそうじゃなくなるのですが、基本的に自分が得た知識は自分のものと考える傾向があります。私が思ったのは全員そうです。日本人とはそこが違うかなって。

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杉田浩一 [株式会社アジア戦略アドバイザリー 代表取締役]

すぎた こういち/カリフォルニア大学サンタバーバラ校物理学及び生物学部卒。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)経済学修士課程卒。15年間にわたり複数の外資系投資銀行にて、海外進出戦略立案サポートや、M&Aアドバイザリーをはじめとするコーポレートファイナンス業務に携わる。2000年から2009年まで、UBS証券会社投資銀行本部M&Aアドバイザリーチームに在籍し、数多くのM&A案件においてアドバイザーを務める。また、2009年から2012年まで、米系投資銀行のフーリハン・ローキーにて、在日副代表を務める傍ら東南アジアにおけるM&Aアドバイザリー業務に従事。2012年に、東南アジアでのM&Aアドバイザリー及び業界調査を主要業務とする株式会社アジア戦略アドバイザリーを創業。よりリスク度の高い東南アジア案件において、質の高いアドバイザリーサービスの提供を目指してASEAN各国での案件を遂行中。特に、現地の主要財閥との直接の関係を生かし、日系企業と現地企業間の資本・業務提携をサポートしている。ミャンマーにおいては、大手事業会社、総合商社、金融機関等の進出戦略立案及びその実行サポートに携わる一方で、2012年よりダイヤモンド・オンライン(Diamond Online)にて、3年間にわたり人気コラム『ミャンマー その投資ブームは本物か』『海外戦略アドバイザー杉田浩一が徹底解説 ミャンマービジネス最前線』を連載。


ミャンマー その投資ブームは本物か

民主化へ一気に動き出したミャンマー。政治体制の不安定さや民族間の紛争など、ミャンマー特有のリスクは依然として残るものの、欧米による経済制裁が解除されつつあり、世界中の企業が東南アジアの「ラスト・フロンティア」として注目している。現地では電力をはじめとした社会インフラに関する大型投資案件、工業団地の造成が急ピッチで進められている。日本企業も、成長の糧をミャンマーに見出そうと、熱い視線を注いでいる。しかし、ブームとなっているミャンマー投資は、果たして本物なのだろうか。ブームに踊り、現実を軽視した、拙速な投資へと急いでいないだろうか。現地取材を敢行し、冷静な目でミャンマーの現実をレポートする。

「ミャンマー その投資ブームは本物か」

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