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10月はピンクリボン月間
超音波とマンモで検診を

井手ゆきえ [医学ライター],-週刊ダイヤモンド編集部-
【第115回】

 今年もピンクリボン月間が始まった。さすがに世界規模の乳がん啓発運動である「ピンクリボン」を知らない方は少ないだろう。ただ、その中身となるとまた別かもしれない。ピンクリボン運動は「乳がんの正しい知識を広め、乳がん検診の受診を促進する」一連の活動を指す。米国が発祥の地で、日本に上陸したのは2000年のこと。東京タワーをピンクにライトアップし、注目を集めた。

 さて、早期発見に有用とされる乳がん検診の内容だが──娘さんがおられる父君は、親の嗜みとして覚えておいてください──まず10~20代のうちに自分で乳房を触ってみる自己検診の方法を婦人科で教わること。乳房をじっくり観察する女性は案外、少ない。家族と同居している場合は気恥ずかしさが先立つが、自己検診を習慣化しておくと後が楽だ。

 また、2親等以内に乳がんを経験した方がいる場合は、発症リスクが1.5~2倍高くなるため、20代のうちに一度マンモグラフィー(乳房X線撮影、以下マンモ)を撮っておくと安心。健康な状態の画像が1枚あれば、今後の検診結果と比較できる。

 30代は超音波検査を毎年受けよう。乳がん死を減らすことでは定評があるマンモだが、若いうちは張りのある乳腺組織が邪魔をするため、検査精度が若干低い。2年に1回を目安に受けてほしい。

 さて、乳がん年齢に当たる40~60代は超音波検査とマンモを毎年受けること。幸い日本では自治体のサポートがある。少々、裏技だが自己検診で「異常を見つけた」と訴えれば、保険診療で検査が受けられるケースもある。早期発見の機会は何でも活用しよう。ちなみに、40代で双方の検査を受けた約10人に1人が精密検査を要し、そのうち50人に1人の割合で乳がんが見つかっている。

 実に日本の乳がん検診率は先進国でも最低ライン。他国が乳がん死を順調に減らしている中で、日本は逆に上昇傾向にある。検診率のみが原因とは断言できないが、主要因であるのは確か。あなたの大切な女性に、乳がん検診を勧めていただきたいと思う。

(取材・構成/医学ライター・井手ゆきえ)

週刊ダイヤモンド

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井手ゆきえ [医学ライター]

医学ライター。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会正会員。証券、IT関連の業界紙編集記者を経て、なぜか医学、生命科学分野に魅せられ、ここを安住の地と定める。ナラティブ(物語)とサイエンスの融合をこころざし、2006年よりフリーランス。一般向けにネット媒体、週刊/月刊誌、そのほか医療者向け媒体にて執筆中。生命体の秩序だった静謐さにくらべ人間は埒もないと嘆息しつつ、ひまさえあれば、医学雑誌と時代小説に読み耽っている。

 

週刊ダイヤモンド編集部


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