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逆境を吹っ飛ばす江上“剛術”―古典に学ぶ処世訓―

其の26「天下の至柔は、天下の至堅を馳騁す」(老子)
出会いこそ人生のチャンス

江上 剛 [作家]
【第26回】 2012年10月9日
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 大学生の就職に関して喜んでいいのか、悪いのかよくわからないデータがある。

 厚生労働省によると2012年春の就職率は、93.6%で前年に比べて2.6%アップとなった。喜ぶべき数字だ。こんなに就職がいいとは思わなかった。90%以上というと、「まあ普通に就職できるやないか」と安心してしまう。

 ところが一方で、大学生全体でみると就職したのは64.8%だという。

 あれ?3分の1の大学生は就職していないんだ?これは厳しい。

 就職希望者の90%以上は就職できたけど、大学生全体からすると、60%程度しか就職していないということ。

 就職を希望しない大学生は、大学院に行ったり、海外に留学したりしているのならいいけど、2011年の10歳から20歳の就職で悩んでの自殺は、150人(07年比2.5倍)、内大学生は41人(07年比3.2倍)という数字を見ると、喜んでばかりもいられない。

 就職を諦めて、世の中の就職希望のデータから消えてしまっている大学生が増えている可能性があるからだ。彼らの多くはおそらく物理的にも、心理的にも引きこもり状態になり、社会との関わりを切ってしまっているのではないだろうかと懸念される。もっと出会いを求めねば人生は拓けない。

出会いを求めねば人生は拓けない

 人は人と出会わなければ人生を進むことはできない。人と人との出会いで人生を切り拓くのが人だ。引きこもっていてはいけないと強調したい。

 出会いこそ人生のチャンス。そのことについて考えたい。

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江上 剛 [作家]

えがみ ごう/1954年1月7日兵庫県生まれ。本名小畠晴喜(こはた はるき)。77年3月早稲田大学政経学部卒業。同年4月旧第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。高田馬場、築地などの支店長を歴任後、2003年3月同行退行。1997年に起きた第一勧銀総会屋利益供与事件では、広報部次長として混乱収拾に尽力する。『呪縛 金融腐蝕列島』(高杉良作・角川書店)の小説やそれを原作とする映画のモデルとなる。2002年『非情銀行』(新潮社)で作家デビュー。以後、作家に専念するも10年7月日本振興銀行の社長に就任し、本邦初のペイオフを適用される。


逆境を吹っ飛ばす江上“剛術”―古典に学ぶ処世訓―

作家・江上剛氏は、その人生で2回も当局による強制捜査を経験した。その逆境にあって、心を支えくれたのが、「聖書」「論語」「孫子」などの古典の言葉である。ビジネス界に身を置けば、さまざまな逆風にされされることも多い。どんな逆境にあっても、明るく前向きに生きる江上剛氏が、柔術ならぬ“剛術”で古典を読み解き、勇気と元気の“素”を贈る。

「逆境を吹っ飛ばす江上“剛術”―古典に学ぶ処世訓―」

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