ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
逆境を吹っ飛ばす江上“剛術”―古典に学ぶ処世訓―

其の27「孫子」と「史記」
いかにモチベーションを上げるか

江上 剛 [作家]
【第27回】 2012年10月23日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 最近、モチベーションを上げるためにはどうしたらいいのかと聞かれた。

 モチベーション、すなわち動機づけややる気ということだ。質問者からは、部下へばかりでなく、自分自身のモチベーションも上げるにはどうしたら、と聞かれた。私の少ない経験ではどれほど的確なアドバイスができるか分からないが、自分なりの考えを示したい。

 それに加えて孫子などがどうやってモチベーションを高めて戦っているか、古典の中から探してみようと思う。

残業を減らし、ノルマをなくす

 僭越だが、自分自身の経験から。企業経営者などからみれば銀行の支店長のマネジメントなど参考になるかと言われそうだが、恥を忍んでお話ししよう。

 私は、銀行の本部で15年も過ごして、突然、支店長になった。

 ある役員からは嫌味を言われた。私は本部でやりたい放題(総会屋事件の処理など)にやっていたと思われていたのだが、その役員はそれが面白くなかったのだろう。

 「君は本部では随分活躍したが、支店でどの程度活躍するか見ものだね。楽しみにしているよ」

 彼はにたにたと嫌な笑みを浮かべて言った。

 私は、「ご指導よろしくお願いします」と頭を下げたが、腹の中は煮えくりかえっていた。お前の女のスキャンダルをもみ消してやったのは誰だと思っているんだ!というくらいのことは口に出してやりたかったが、ぐっと我慢した。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

江上 剛 [作家]

えがみ ごう/1954年1月7日兵庫県生まれ。本名小畠晴喜(こはた はるき)。77年3月早稲田大学政経学部卒業。同年4月旧第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。高田馬場、築地などの支店長を歴任後、2003年3月同行退行。1997年に起きた第一勧銀総会屋利益供与事件では、広報部次長として混乱収拾に尽力する。『呪縛 金融腐蝕列島』(高杉良作・角川書店)の小説やそれを原作とする映画のモデルとなる。2002年『非情銀行』(新潮社)で作家デビュー。以後、作家に専念するも10年7月日本振興銀行の社長に就任し、本邦初のペイオフを適用される。


逆境を吹っ飛ばす江上“剛術”―古典に学ぶ処世訓―

作家・江上剛氏は、その人生で2回も当局による強制捜査を経験した。その逆境にあって、心を支えくれたのが、「聖書」「論語」「孫子」などの古典の言葉である。ビジネス界に身を置けば、さまざまな逆風にされされることも多い。どんな逆境にあっても、明るく前向きに生きる江上剛氏が、柔術ならぬ“剛術”で古典を読み解き、勇気と元気の“素”を贈る。

「逆境を吹っ飛ばす江上“剛術”―古典に学ぶ処世訓―」

⇒バックナンバー一覧