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残業ゼロでも必ず結果を出す人のスピード仕事術
【第4回】 2012年4月19日
著者・コラム紹介バックナンバー
植田 統 [弁護士、国際経営コンサルタント]

最少の時間で最高のアウトプットを出す
スピード仕事術(1)

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前回までで時間をどうマネジメントしたらいいかについては、皆さんにもわかっていただけたはず。今回は、限られた時間内でいかにアウトプットを最大化できるか。そのためには、どう仕事を進めていけばよいかについて考えていこう。まずは、自分の仕事を進めていくうえで、いち早く結果を出すための方法論について紹介しよう。

目標をハッキリ決める  

 最少時間で最大の結果を出すための絶対必要条件は、目標がハッキリしていることだ。

 目標がハッキリしていれば、それを目指してまっすぐに突き進んでいけばよい。やり方さえ間違えなければ、短い時間で結果を出すことが可能となる。

 ところが案外、目標を明確に定めることは難しい。現実の世界では、目標を決めるまでに、何度も行ったり来たりがあるのが普通である。なぜなら、目標設定はそれを取り巻くいろいろな要因によって影響を受けているからだ。

 たとえば、ある鉄鋼メーカーの社長が業界1位の座を盤石にすることを目標に掲げたとしよう。これは一見明確な目標に見えるが、よく考えてみると何を意味しているのかよくわからない。

 業界1位と言ったとき、日本だけを考えているのか、それとも世界レベルで考えているのか。

 また、業界1位と言っても、売上高を言っているのか、生産量を言っているのか。

 さらに、業界の範囲をどう画定するのか。この辺りが明確になってこないと、何が目標だかよくわからないことになる。

 社長の言う目標が明確でないなら、社員はいろいろな受け取り方をして、それぞれが独自の解釈で業界1位の座を目指すことになってしまう。結果、各々がバラバラな方向を目指すことになり、目標が達成されないことになる。

 こういう場合は、「売上高で日本の鉄鋼業界の中で1位を目指す。そのためには、あと×××億円売上を上げないといけない」と、できるだけ具体的に目標を設定するべきである。

最終成果物のイメージを作り最終目標を明確にする

 私のようなコンサルタントの場合、仕事をするときには、目標をはっきりさせることは非常に重要だ。

 クライアントから何か頼まれたら、まず最終成果物のイメージを作る。

 たとえば、組織改革の仕事であれば、「組織図と各組織の役割と権限、新組織下での意思決定のプロセスですね」と確認を入れ、その空白のページを作る。

 空白ではあるが、だいたいこんなイメージということで、組織図のイメージを入れたり、役割と権限については、縦軸に各組織の部長、課長、課長代理と階層を入れ、横軸に役割、権限、評価基準と入れた空のエクセル・シートを作る。

 意思決定のプロセスについては、縦軸に様々な意思決定項目をリストアップし、横軸に取締役会、社長、部門長……と入れて、その下の空のボックスの中に、起案者、意思決定権限者、支援者等を示す記号を入れていくようにする。

 アメリカでは、起案者をR(responsible)、意思決定権限者をA(approve)、支援者をS(support)、その他にもI(inform)、C(consult)という記号を作り、RASICチャートというものを作る。

 こうやって、最終成果物を早く作ってしまうことで、最終目標を明らかにし、それから、それを埋めるための仕事に取り掛かる。

 こうしておけば、目標を見失い、寄り道をすることもなくなる。

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植田 統 [弁護士、国際経営コンサルタント]

1957年生まれ。81年東大法学部卒。ダートマス大学経営大学院にてMBA取得。成蹊大学にて法務博士取得。東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)、ブーズ・アレン・ハミルトン、データベース会社のレクシスネクシス・ジャパン代表取締役などを経て、世界最大の企業再生専門ファームであるアリックスパートナーズ シニアディレクター。アリックスパートナーズでは、JALやライブドアの企業再生などを担当。著書に『45歳からの会社人生に不安を感じたら読む本』『企業再生7つの法則』(日本経済新聞出版社)。共著に『企業再生プロフェッョナル』(日本経済新聞出版社)、『マーケット・ドライビング戦略』(東洋経済新報社)がある。


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