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社員用の託児所設立が参入のきっかけ
利用者無視の日本の保育事業を改革する
JPホールディングス社長 山口 洋

週刊ダイヤモンド編集部
【第75回】 2009年6月17日
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JPホールディングス社長 山口 洋(撮影:宇佐見利明)

 大学在学中、山口洋はアルバイトで生活費を補いつつ法学の勉強に没頭した。朝はビラ配りのアルバイト、昼から夜10時前まで勉強という生活を続けた。大学院に進もうと考えていたのだが、アルバイトなしでは生活できない経済状態では無理と諦め、1985年証券会社に就職。バブル全盛時に法人営業を担当した。

 実績も上げ、仕事は楽しかった。しかし、バブル崩壊が山口の転機となる。株価暴落で顧客とのトラブルが増え、部下の仕事の責任を背負うタイプの上司は出世コースからはずれ、顧客の利益を無視し、会社の利益を優先する人物が出世し始めた。自分にはそんなことはできない、サラリーマンを続けるのは無理だと山口は考え、起業するしかないと腹を固めた。92年に証券会社を退社し、起業のネタを探した。

 目をつけたのがオフィスコーヒー。現金商売で比較的少ない手元資金で始められるうえに利益率が高いからだ。とはいえ、ほとんど蓄えがなかったから、資金集めは苦労した。証券会社時代の友人に「未上場株を買わないか。いずれ20倍になる」と持ちかけ、出資してもらった。「実際に20倍以上になりました」と山口は振り返って笑う。

コーヒーサービスをパチンコ店に展開し業容を拡大した

 業容を拡大していくなか、山口はオフィス以外でコーヒーサービスができないかと考え、思いついたのがパチンコ店だった。パチンコのお客は動かないから、人の手を介してワゴンで直接コーヒーを販売すれば儲かると見たのだ。

 これが的中する。オフィスだと1件1ヵ月1万5000円前後にすぎない売り上げが、パチンコ店ではなんと150万円になった。だが、ここで愛知県警からストップがかかる。「違法だ」というのだ。

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