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加藤嘉一の「だったら、お前がやれ!Ⅱ」思考停止のニッポンをぶった切る

霞む日本を哀れむ世界
現状打破に必要な
定義力・戦略力・人材力

加藤嘉一
【第9回】 2012年11月19日
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注目された米中の政治

 11月6日夜、米大統領選をハーバード大学ケネディースクール内で観戦した後の帰り道で、私は中国人の同僚たちと議論しながら、冷たくなってきたボストンの空気を感じていた。

 「やっぱりアメリカの政治は面白いよね。見ている者たちを巻き込み、本気で政治を考えさせる魅力がある」

 私がこうつぶやくと、同世代の男性が「そうだね。これまでに感じたことのない政治の力を垣間見た気がする。やっぱり選挙はダイナミックだよ」と返してきた。

 それから話は、数日後に迫った中国共産党第18党大会へと移る。米中二大大国の一大政治イベントが、これだけ近いスケジュールでセッティングされることは歴史的に見ても特筆されるべきだと思う。

 それにしても、近年中国は益々自信をつけてきたな、と渡米後も実感している。中国共産党のマウスピースとも言われるCCTV(中国電子台)は11月4日、ウェブ版における「18党大会特集」のなかで、欧米諸国のメディア、シンクタンクが如何に11月8日から開催される中国の18党大会に注目しているかを、米、英、仏などの報道を引用しながら取り上げた。

 たとえば、タイトルで『米タイム誌:中国共産党リーダー交代の影響力は米大統領選を上回る』と強調した記事も見られた。

 「世界が真の意味で関心を持つのは中国の動向だと思う。新体制がどういう陣営で、どういう改革をしていくのか。ベールに包まれてきたからこそ、注目もされる」

 こう私が提起すると、彼らは自嘲気味にこう返してきた。

 「まあ私たちが心配したり、頑張ったりしても、どうこうなる話でもないですけどね」

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人の波がぶつかりあい、時代のエネルギーが炸裂する。アジアでいちばん激しく、生命力があふれた国、中国。その中国で「もっとも有名な日本人」となった著者が、内側から見た人にしかわからないリアルタイムの中国を語ります。そこから見えてくるのは、中国、日本、世界の現在。日本は、そして日本人は、これからいったいどこへ向かえばいいのか。私たちの課題もみえてきます。

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加藤嘉一 

1984年生まれ。静岡県函南町出身。山梨学院大学附属高等学校卒業後、2003年、北京大学へ留学。同大学国際関係学院大学院修士課程修了。北京大学研究員、復旦大学新聞学院講座学者、慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)を経て、2012年8月に渡米。ハーバード大学フェロー(2012~2014年)、ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院客員研究員(2014〜2015年)を務めたのち、現在は北京を拠点に研究・発信を続ける。米『ニューヨーク・タイムズ』中国語版コラムニスト。日本語での単著に、『中国民主化研究』『われ日本海の橋とならん』(以上、ダイヤモンド社)、『たった独りの外交録』(晶文社)、『脱・中国論』(日経BP社)などがある。

 


加藤嘉一の「だったら、お前がやれ!Ⅱ」思考停止のニッポンをぶった切る

「だったら、お前がやれ!」

 この言葉が意味すること、それは「対案の無い無責任な批判はするな」ということだ。「自分はどう考えるのか」、そして「自分は具体的にどのような行動をとるのか――」。何かに意見するとき、加藤氏は必ず自らに問いかける。加藤氏の行動規範としているものだ。
日本社会に蔓延る無責任な論評を、加藤氏の視点で切り込み、加藤氏なりの対案や考え方を示してきた本連載のシリーズ第2弾。2012年8月に加藤氏が拠点を中国北京から、米ハーバード大学ケネディースクールへ移し、新たなチャレンジをスタートさせる。2012年4月から8月までの第1弾とはひと味違う、加藤氏の言葉をお届けする。

「加藤嘉一の「だったら、お前がやれ!Ⅱ」思考停止のニッポンをぶった切る」

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