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加藤嘉一の「だったら、お前がやれ!Ⅱ」思考停止のニッポンをぶった切る

【最終回】
米中両大国の狭間で日本人は何をすべきか?
だったら、お前がやれ!!!

加藤嘉一
【第20回】 2013年2月18日
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香川真司選手の“不思議な笑み”

 2月13日夜、ある勉強会で日中尖閣問題に関するプレゼンテーションを終えた私は、仲間たちと一緒にハーバード大学キャンパスエリア内にある、「ジョン・ハーバード」というBARに足を運んだ。ハーバードの学生が議論を交わす場になっていて、私もよく利用する(体調管理という観点から最近極力飲酒を控えているが)。

 その夜、たまたま絶妙の角度でテレビが観られる席に着いた。スクリーンにサッカーの試合が映し出されていることを確認した次の瞬間、ある日本人が懸命にボールを追う姿が目に飛び込んできた。

 香川真司――。

 欧州チャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦、マンチェスター・ユナイテッド(MU)VSレアル・マドリード(RM)。世界最強フットボーラ—の一人と称されるクリスティアーノ・ロナウド選手(RM)らを相手に、23歳の若武者が闘いを挑んでいる。MUトップ下の先発選手として。

 ハーバードの学生たちもスクリーンを凝視し、「Kagawa!」とエールを送る。そんなKagawaと同じ日本人である私。鳥肌が立った。

 試合は1対1のドロー。後半19分にピッチを退いた香川選手は、試合後、悔しさに笑みが入り混じった表情を見せつつ、「現実を知りました」とつぶやいて会場を後にしたという(Number Web欧州CL2月14日記事「香川真司が見せた“不思議な笑み”。レアル戦で受けた世界最高峰の衝撃。」)

笑わずにはいられない“あの感覚”

 自分よりも5歳若い香川選手の“悔しさと楽しさが入り混じった”笑みと“現実を知りました”という言葉の意味が、私には痛いほどよく分かる。祖国を飛び出して10年、私も香川選手と同じような感覚を、何度も味わってきたからだ。

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「われ日本海の橋とならん」(ダイヤモンド社)

人の波がぶつかりあい、時代のエネルギーが炸裂する。アジアでいちばん激しく、生命力があふれた国、中国。その中国で「もっとも有名な日本人」となった著者が、内側から見た人にしかわからないリアルタイムの中国を語ります。そこから見えてくるのは、中国、日本、世界の現在。日本は、そして日本人は、これからいったいどこへ向かえばいいのか。私たちの課題もみえてきます。

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加藤嘉一 

1984年生まれ。静岡県函南町出身。山梨学院大学附属高等学校卒業後、2003年、北京大学へ留学。同大学国際関係学院大学院修士課程修了。北京大学研究員、復旦大学新聞学院講座学者、慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)を経て、2012年8月に渡米。ハーバード大学フェロー(2012~2014年)、ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院客員研究員(2014〜2015年)を務めたのち、現在は北京を拠点に研究・発信を続ける。米『ニューヨーク・タイムズ』中国語版コラムニスト。日本語での単著に、『中国民主化研究』『われ日本海の橋とならん』(以上、ダイヤモンド社)、『たった独りの外交録』(晶文社)、『脱・中国論』(日経BP社)などがある。

 


加藤嘉一の「だったら、お前がやれ!Ⅱ」思考停止のニッポンをぶった切る

「だったら、お前がやれ!」

 この言葉が意味すること、それは「対案の無い無責任な批判はするな」ということだ。「自分はどう考えるのか」、そして「自分は具体的にどのような行動をとるのか――」。何かに意見するとき、加藤氏は必ず自らに問いかける。加藤氏の行動規範としているものだ。
日本社会に蔓延る無責任な論評を、加藤氏の視点で切り込み、加藤氏なりの対案や考え方を示してきた本連載のシリーズ第2弾。2012年8月に加藤氏が拠点を中国北京から、米ハーバード大学ケネディースクールへ移し、新たなチャレンジをスタートさせる。2012年4月から8月までの第1弾とはひと味違う、加藤氏の言葉をお届けする。

「加藤嘉一の「だったら、お前がやれ!Ⅱ」思考停止のニッポンをぶった切る」

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