Photo by Naoyoshi Goto
羽田空港最後の国内線発着枠の配分が大詰めを迎えている。
来年3月、羽田の国内線発着回数が1日25便増える。これに伴い、国土交通省は航空各社へ発着枠を割り当てるが、経営破綻後再上場した日本航空(JAL)への配分を大幅に減らす方向で調整していることがわかった。
全日本空輸(ANA)が8~9枠を獲得するのに対して、JALへの配分はその3分の1となる3枠程度となる見通しだ。
発着枠の配分基準を議論する有識者会議が7月から10月まで4回開かれているが、最後の会合が11月19日に開かれ、その後に最終的な調整に入る。
25枠を配分対象となる航空6社に平等に分ければ1社4枠となるが、過去5年間の運航実績などを評価して割り振る。
過去の配分と今回とで、大きく異なるポイントは以下の点だ。
まず、新規航空会社の優先扱いをやめて大手(JAL、ANA)と同様の評価項目を適用する。そして、経営破綻したJALの扱いをどうするかである。
前回2010年の配分では、まず新興4社には自動的に4枠ずつを割り当て、大手は運航実績などで評価した結果、ANA9枠、JAL7枠と大差なかった。
今回は、公的支援を受けたJALは支援期間を評価から控除して減点する。国交省は、評価期間5年間のうち、JALが会社更生法の適用を申請した10年1月から再上場した12年9月までの2年9カ月間を充てて減点するもよう。