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社会をよくしてお金も稼げるしくみのつくりかた【実践編】
【最終回】 2012年11月27日
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小暮真久 [TABLE FOR TWO International 代表理事]

味の素「ガーナプロジェクト」が教えてくれる
「競合」を「協業」に変えてバリューチェーンを作る
逆転の発想とは?
Winの累乗をつくる5つのC(5)Cooperator

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社会貢献とビジネスを両立させるしくみ、「Winの累乗」。連載第1回で、この新しいビジネスモデルのあり方を提唱したのが、たった「20円」で全世界20億人にリーチする活動を展開しているNPO、テーブル・フォー・ツー・インターナショナル(TFT)代表の小暮真久氏。
<自社を取り巻くすべてにおいて『Win』を作り、それをどんどん増やすことが、グローバルにビジネスを成功させることにつながる>という「Winの累乗」について、小暮氏が「本業を通して社会にいいことを成し遂げる」ための実践例を紹介します。
最終回となる今回は、競合という従来の同業者との関係を越えて、「協業」というあたらしい仕組みを構築してWinを生み出すための方法を、味の素がガーナに進出する際に取り組んだ「ガーナプロジェクト」を例に考えます。

競合と手を組むなんてありえない?
――「一人勝ち」ではなく「みんな勝ち」の戦略

「味の素が、ガーナに進出」――こんな見出しを経済紙に見つけたら、みなさんはどんなことをイメージしますか?

 本社から現地に人を送り込み、工場を建てて、現地の競合企業にはない強みで勝負して……といったことでしょうか?もちろん、そういった従来通りの戦略も選択肢の一つとしてあったでしょう。しかし味の素が採用した戦略は、従来とは発想を逆転させたものでした。その手とは、競合と手を結んでバリューチェーンを作る、という戦略です。

 今回のテーマは、まさに味の素が実践しつつある、Competitor――競合、ではなくCooperator――協業者にWinを作る、というもの。とはいえ、企業で働く皆さんの多くは、「競合じゃなく協業?いまいちピンとこない……」と思うかもしれません。そもそも他社の人と働く、という時に思い浮かぶのは出入りの業者や取引先など、金銭的な利害関係があることが多い。産学連携やNPOとの協業も最近よく聞くけどそこまで一般化しているわけでもないし、同じ事業領域や市場の中で戦う競合と一緒に働くことなんて、買収・合併でもない限りありえない…といったところでしょうか。

 けれど、実際に「協業」を推進しながら一緒に働く他社にWinを作り、のみならず顧客にもWinを作っている企業はあります。今回見ていくのは、そんな企業の一つ味の素です。彼らが実現しようとしていることを見ながら、「一人勝ち」ではなく「みんな勝ち」、競合(Competitor)ではなく協業(Cooperator)、ということを念頭に置いて、今まで見てきた5Cすべての枠組みにおいてWinの累乗を生み出していくにはどうしたらよいかを考えたいと思います。

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小暮真久 [TABLE FOR TWO International 代表理事]

1972年生まれ。早稲田大学理工学部卒業後、オーストラリアのスインバン工科大で人工心臓の研究を行なう。1999年、同大学修士号取得後、マッキンゼー・アンド・カンパニー東京支社入社。(ヘルスケア、メディア、小売流通、製造業など幅広い業界の組織改革・オペレーション改善・営業戦略などのプロジェクトに従事)。同社米国ニュージャージー支社勤務を経て、2005年、松竹株式会社入社、(事業開発を担当)。
経済学者ジェフリー・サックスとの出会いに強い感銘を受け、その後、先進国の肥満と開発途上国の飢餓という2つの問題の同時解決を目指す日本発の社会貢献事業「TABLE FOR TWO」プロジェクトに参画。2007年NPO法人「TABLE FOR TWO International」を創設し、代表理事に就任。社会起業家として日本、アフリカ、米国を拠点に活動中。
2011年、シュワブ財団・世界経済フォーラム 「アジアを代表する社会起業家」(アジアで5人)に選出。同年、日経イノベーター大賞優秀賞を受賞。2012年、世界有数の経済誌Forbesが選ぶ「アジアを代表する慈善活動家ヒーロー48人」(48 Heroes Of Philanthropy)に選出。
著書に、『社会をよくしてお金も稼げるしくみのつくりかた』(ダイヤモンド社)、『「20円」で世界をつなぐ仕事』(日本能率協会マネジメントセンター)、『20代からはじめる社会貢献』(PHP新書)がある。『「20円」で世界をつなぐ仕事』は、ビジネス書大賞 新人賞を獲得。


社会をよくしてお金も稼げるしくみのつくりかた【実践編】

たった「20円」で、先進国の肥満と、開発途上国の飢餓・栄養不足を同時に解決するビジネスモデルを打ち立て、全世界20億人にリーチする活動を展開しているNPO、テーブル・フォー・ツー・インターナショナル(TFT)。このTFTを率いるのが、元マッキンゼーのコンサルタントで、いまや全世界が注目する社会起業家である小暮真久氏です。
この度『社会をよくしてお金も稼げるしくみのつくりかた』で成功しているNPOと企業の共通点を描き出した小暮氏が、「本業を通して社会にいいことを成し遂げる」ための実践例を紹介する連載(全6回予定)。
大塚製薬「ポカリスエット」、リッツカールトン、ユニクロ、味の素など、事例も満載。

「社会をよくしてお金も稼げるしくみのつくりかた【実践編】」

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