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部下の能力を120%引き出す「質問」の技術
【第2回】 2008年2月4日
著者・コラム紹介バックナンバー
齋藤淳子 [(株)コーチ・エィ シニア・エグゼクティブコーチ]

ストーリーに沿って話を引き出す

 部下の話をきちんと聞くことで、質問のきっかけをつくることができます。そして、部下の話を聞きながら、こちらからも上手に質問していくことで、部下からより多くの話を引き出すことができます。

 そのために最も重要なことは、「相手が話しやすい聞き方をする」ということです。

 すべての人が話上手なわけではありません。どこから話し出せばいいのか迷うこともありますし、話している途中で内容が前後してしまうこともあります。また、感情に影響されてしまい、うまく話せないということもあります。仕事のことは感情抜きで語れ、という人がいますが、そんなことはできません。人はやはり感情の生きものですし、仕事上のは感情が生んでいることが多いのですから。

 できばえはともかくとして、人の話には起承転結があります。つまり、ストーリーです。人は意識・無意識を問わず自分なりのストーリーを描いて話します。

 例えば、部下が契約をとってきた報告をする場合を考えてみても、成約に結びついたというクライマックスを最初にもってきて、その後から、ああいうこともあった、こういうこともあったと経緯を話し出す部下もいれば、最初のアプローチから時系列に沿って話を進め、最後に成約できたというクライマックスにもってくる話し方をする部下もいます。

 部下がどんなストーリーを描いて話そうとしているのか、上司は敏感に感じとる必要があります。そして、部下が描くストーリーを混乱させないように、ストーリーに沿って質問していくことが大切です。ストーリーを無視して、自分が聞きたいことを質問してしまうのは厳禁です。

 例えば、部下が順序立てて話そうとしているのに「経過はいいから、結論はどうなんだ」というような聞き方をすれば、部下は自分がしたことが少しも認められていないのではないか、と思うことでしょう。

 また、部下が話に詰まった時にも、やはり部下が描いたストーリーに沿って質問してみましょう。質問することで部下は自分の考えを整理しながら話すことができます。

 今回、この文章を書くにあたって、私は多くの人に取材しました。その過程で気づいたのは、上司からたくさん問いかけられた経験のある人は話がうまいということです。ひとつのことを聞かれるにも、さまざまな角度から質問された経験のある人は話が上手なのです。つまり、上司からの問いかけのバリエーションが多ければ多いほど、ひとつのことをいろいろな角度から話すことができるようになるのです。

 話し方教室やプレゼンススキルアップ講座などに通わなくても、日々の業務のなかで話す力がついているわけですから、すばらしいことです。上司の責任大ですね。

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齋藤淳子 [(株)コーチ・エィ シニア・エグゼクティブコーチ]

立教大学法学部卒。神戸製鋼を経て、1990年MSC(マネジメントサービスセンター)入社。数多くのリーダーシップ研修やコンサルティングを行う。1999年、(株)コーチ・トウェンティワン入社。2001年、(株)コーチ・エィへ。現在は、シニア・エグゼクティブコーチとして、上場企業を中心に経営者・管理職層へのトレーニング、および1対1のコーチングを実施。
コーチ・エィのホームページはこちら


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