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スマートフォンの理想と現実

日本国内の端末動向はスマホが二極化
タブレットは7インチが熱く、一部でガラケー回帰も
――2013年モバイル界展望【前編】

クロサカタツヤ [株式会社 企/株式会社TNC 代表]
【第39回】 2012年12月13日
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 今年も残すところあと2週間少々となった。本連載は再来週も更新を予定しているが、その頃にはすでに休暇に入っている方もいるかもしれない。

 そして年が明けると、1月早々には米国ラスベガスでコンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)が、また2月末にはスペイン・バルセロナでモバイル・ワールド・コングレス(MWC)が開催され、新たな製品が続々発表される。

 そこで今回と次回(再来週更新予定)で、2013年のモバイル分野の展望を占ってみよう。

スマートフォンは
ハイエンドとローエンドに二極化する

 2012年も数多くの端末が発表された。特にアップルのiPhone5は、買い換えを待ち望んでいた人たちはもちろん、これからiPhoneを使い始めようとする人たちの取り込みにも、ある程度成功しているようだ。

 また日本では、KDDIとソフトバンクモバイルの二者間で、iPhone需要を争奪せんとする火花が、いま現在も散っている最中である。KDDI側の予想以上の攻勢を受けて、以前からずっと燻っていたイーアクセス(イーモバイル)買収に踏み切ったことからも分かるように、ソフトバンクのお尻にも火がついた格好だ。

 では、2013年はどうなるのだろうか。

 一つは、iPhone5やSamsung GALAXY S IIIなど、高性能スマートフォンの、さらなる性能向上が予想される。SamsungもCESで新たな端末を発表するようだし、4Kクオリティの描画能力を有するiPhone5Sが来夏に登場するという噂が、すでに一部では流れはじめている。またHTC等も春先に新製品を投入するようだ。

 こうした製品は、すでにスマートフォンを従前から使いこなしている人たちの、飽くなき欲求に応えるものとして、提供されることになる。要は、世界中のスマートフォン・マニアに向けた製品だ、ということだ。そう考えると、付加価値は大きく見込めるものの、出荷台数の絶対的な規模という観点では、そう大きくはない。

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クロサカタツヤ[株式会社 企/株式会社TNC 代表]

1975年生まれ。慶應義塾大学・大学院(政策・メディア研究科)修了後、三菱総合研究所にて情報通信分野のコンサルティングや国内外の政策調査等に従事。その後2007年に独立し、現在は株式会社企(くわだて)代表として、通信・メディア産業の経営戦略立案や資本政策のアドバイザー業務を行う。


スマートフォンの理想と現実

2011年はスマートフォンの普及が本格化する年になる…。業界関係者の誰しもがそう予感していた矢先に発生した東日本大震災は、社会におけるケータイの位置づけを大きく変えた。しかし、スマートフォンの生産に影響が及びつつも、通信事業者各社はその普及を引き続き目指し、消費者もまたそれに呼応している。震災を受けて日本社会自体が変わらなければならない時に、スマホを含むケータイはどんな役割を果たしうるのか。ユーザー意識、端末開発、インフラ動向、ビジネスモデル等、様々な観点からその可能性と課題に迫る。

「スマートフォンの理想と現実」

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