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森信茂樹の目覚めよ!納税者

総選挙の争点(2)問われる政策実行能力
その本質である「官僚使用力」に要注目

森信茂樹 [中央大学法科大学院教授 東京財団上席研究員]
【第40回】 2012年12月12日
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前回は今回の総選挙の争点として政策について述べた。今回の選挙のもう一つの争点は、政策実行能力だ。実行能力を吟味するには、まずは、政策がはたして実現可能なものなのかどうか、という検証が重要となる。

 3年前、民主党のマニフェストを見て、これができたら日本は変わるという期待と同時に、財源は空想的で、不安を感じざるを得なかったことを思い出す。

どう政府と党のバランスを取って
政策形成をしていくのか

 政策の中身の問題は前回述べたので、ここでは、実際の政策形成の過程に照らしながら「政策実行能力」を考えてみたい。

 具体的には、「政府と党のバランス」をどう取って政策形成をしていくのかという問題である。その本質は、既得権益・利害団体とどう切り結び、官僚組織をどう使いこなすのか、ということである。

 なぜなら、「政府」の政策は、基本的に、官僚組織が積み上げてきた知識・経験、さらには既得権益との調整によって形成されていくからである。日本維新の会(以下、維新の会)の石原慎太郎代表の言葉を借りれば、「一貫性・継続性しか考えない官僚組織」との戦いである。

 このような継続性のある「政府」の考え方を、党、つまり政治が、選挙で約束した目新しい政策・利害のもとで、どう「政府」に落とし込み、現実の政策につなげていけるのか、これが現実の政治プロセスだ。

 したがって、政策実現に当たって「政治主導」が発揮できる場面というのは、次の2つの場面である。

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森信茂樹 [中央大学法科大学院教授 東京財団上席研究員]

(もりのぶ しげき)法学博士。東京財団上席研究員、政府税制調査会専門家委員会特別委員。1973年京都大学法学部卒業後、大蔵省入省、主税局総務課長、東京税関長、2004年プリンストン大学で教鞭をとり、財務省財務総合研究所長を最後に退官。その間大阪大学教授、東京大学客員教授。主な著書に、『日本の税制 何が問題か』(岩波書店)『どうなる?どうする!共通番号』(共著、日本経済新聞出版社)『給付つき税額控除』(共著、中央経済社)『抜本的税制改革と消費税』(大蔵財務協会)『日本が生まれ変わる税制改革』(中公新書)など。
 

 


森信茂樹の目覚めよ!納税者

税と社会保障の一体改革は、政治の大テーマとなりつつある。そもそも税・社会保障の形は、国のかたちそのものである。財務省出身で税理論、実務ともに知り抜いた筆者が、独自の視点で、財政、税制、それに関わる政治の動きを、批判的・建設的に評論し、政策提言を行う。

「森信茂樹の目覚めよ!納税者」

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