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安倍氏にデフレ対策の「次に」考えて欲しいこと

山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]
【第260回】 2012年12月12日
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第二次安倍政権の「その先」は?
金融緩和はそこそこ実現されるだろう

 総選挙は終盤戦に入った。選挙は水物であり、投票箱を開けてみなければわからない面はあるが、各種世論調査を見ると、安倍晋三総裁が率いる自民党の大幅優勢が伝えられており、来週には、「安倍晋三首相」が誕生する公算が大きい。

 これ以外の可能性が論理的にはあるものの、どうしても関心は、第二次安倍政権誕生の「その先」に向かってしまう。

 今回の選挙で、安倍氏はデフレ脱却のための「大胆な金融緩和」を訴えている。これは、どの程度実現するだろうか。

 筆者は、「そこそこに実現する」と予想している。

 金融緩和が、安倍氏の期待通りに有効なものになるかどうかには、日銀総裁人事、日銀法改正の有無、これらを視野に入れた日銀の動きと、財政政策の動向が重要だと考えるが、当面、「大胆」と言えないまでも、「まずまず」くらいには実現するのではないか。

 選挙での自民党の勝ち具合にもよるが、新政権が金融緩和を掲げる以上、新総裁が誰になるとしても、日銀は組織防衛の観点からも、インフレ目標を「2%」に引き上げる程度には金融緩和に協力する態度を見せるだろう。

 また、狭義の金融緩和だけでは効果が不十分になる公算が大きいが、この秋に消費税率引き上げを実現したい財務省にとっては、来年前半、特に4-6月期の景気(GDP成長率)が重要なので、今後、政治の側の景気対策のための補正予算を求める声を利用しながら、財政面での景気サポートに積極的になるだろう。

 その後も十分大胆なものになるかは今後次第だが、かくして2013年前半は、より緩和的な金融政策とこれを後押しする拡張的な財政政策の組み合わせが実現する公算が大きい。

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山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]

58年北海道生まれ。81年東京大学経済学部卒。三菱商事、野村投信、住友信託銀行、メリルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など12社を経て、現在、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表取締役。


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