「弱気なトヨタ」と「強気のNTT」
2013年3月期の業績予想を占う

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 2012年の締めくくりとして、決算短信で公表される「業績予想」をもとに、業績好調と目されている企業を〔図表 1〕にまとめてみた。「決算月」の列にある「12月」は2012年12月期、「3月」は、2013年3月期を表わしている。「会計基準」の列に「IFRS」とあるのは、指定国際会計基準(連結財務諸表規則1条)である。

 〔図表 1〕から、いくつかの特徴を指摘できる。

 1つめは、米国基準とIFRS基準を採用している企業には、「経常利益」の概念がないことだ。経常利益の予想を開示していない企業は、「税金等調整前当期純利益」のほうを開示している。

 その結果、上場企業の業績予想の欄は、「経常利益」と「税金等調整前当期純利益」が入り乱れた状態になっている。金融商品取引法1条「企業内容等の開示の制度を整備する」目的は、どこへやら。日本の会計制度は、統制機能を放棄しているようだ。

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高田直芳 [公認会計士]

1959年生まれ。栃木県在住。都市銀行勤務を経て92年に公認会計士2次試験合格。09年12月〜13年10月まで公認会計士試験委員(原価計算&管理会計論担当)。「高田直芳の実践会計講座」シリーズをはじめ、経営分析や管理会計に関する著書多数。ホームページ「会計雑学講座」では原価計算ソフトの無償公開を行なう。

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公認会計士・高田直芳 大不況に克つサバイバル経営戦略

大不況により、減収減益や倒産に直面する企業が急増しています。この連載では、あらゆる業界の上場企業を例にとり、どこにもないファイナンス分析の手法を用いて、苦境を克服するための経営戦略を徹底解説します。

「公認会計士・高田直芳 大不況に克つサバイバル経営戦略」

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