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インキュベーションの虚と実

ワォ!な応用あれこれ、米国の貪欲さ恐るべし
「リーンスタートアップカンファレンス」レポート(2)

本荘修二 [新事業コンサルタント]
【第18回】 2013年1月7日
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 昨年12月3日にサンフランシスコで開催された「Lean Startup Conference 2012」は、昨年から倍増の600人を集め、チケット完売後も当日券はないかと問い合わせが相次いだという。その活況をつくったのが、大企業やIT/ネットとは異なる分野からの参加者だ。

「リーンスタートアップ」の著者、エリック・リース氏

 「リーンスタートアップ」は、小刻みなサイクルで顧客フィードバックを得ながら、時間や経営資源を無駄にせず、事業や製品をつくるアプローチとして、「リーンスタートアップ」著者エリック・リース(Eric Ries)氏が2008年に自らのネット系スタートアップの経験をもとに提唱したものであり、本連載でも第5回で取り上げた。

 米国では「リーンスタートアップ」の応用分野は広がり、ネット以外の様々なスタートアップはもちろん、GEや合衆国政府などの大組織、セールスやデザインなど各機能、そして病院や運輸など多様な業種で、実際に使われている。日本からみたら「ワォ!」と驚きの声を上げたくなるような応用例も珍しくない。

 今回は、こういったIT/ネット系スタートアップにとどまらず拡大する、リーンスタートアップの応用についての話題を中心に、紹介していきたい。

ハードなど重い事業にも
様々なスタートアップが活用

 ネット・ビジネスで生まれたリーンスタートアップだが、それに限らず応用される範囲は広がっている。異業種はもちろん、初期投資がかかるビジネスにおいてもだ。

 ネット上のサービスで完結している場合は、リーンスタートアップが想像しやすいだろう。しかし、ネットを使っているとはいえ、実際はモノやヒトを動かす重たいリアルの事業ではどうか?

Getaround創業者のジェシカ・スコーピオ氏

 その分かりやすい例を、「Prototyping to Validate a Big Idea at Getaround」と題したプレゼンで、Getaround創業者のジェシカ・スコーピオ氏(Jessica Scorpio)が紹介した、近所の個人が所有するクルマをレンタルするというサービスだ。クルマは所有していても9割以上の時間は使っていない。それをカー・オーナーに登録させて、時間単位でシェアさせるというものだ。しかし、金もかかるし簡単には起業できないと、当初は皆が否定的だったという。

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本荘修二 [新事業コンサルタント]

多摩大学客員教授、早稲田大学学術博士(国際経営)。ボストン・コンサルティング・グループ、米CSC、CSK/セガ・グループ会長付、ジェネラルアトランティック日本代表を経て、現在は本荘事務所代表。500 Startups、NetService Ventures Groupほか日米企業のアドバイザーでもある。


インキュベーションの虚と実

今、アメリカでは“スタートアップ”と呼ばれる、ベンチャー企業が次々と生まれている。なぜなら、そうした勢いある起業家たちを育てる土壌が整っており、インキュベーターも多く、なにより、チャレンジを支援する仕組みが存在するからだ。一方の日本はどうなのだろうか。日米のベンチャー界の環境の変化や最新のトレンドについて、25年にわたってベンチャー界に身を置いてきた本荘修二氏が解説する。また日本でベンチャーが育ちにくいと言われる背景を明らかにし、改善するための処方箋も提示する。

「インキュベーションの虚と実」

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