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不機嫌な就活 辻太一朗

なぜテスト期間中も企業説明会は開かれるか
就活生にとって1月が最も忙しい理由

辻太一朗 [大学教育と就職活動のねじれを直し、大学生の就業力を向上させる会(DSS)代表]
【第6回】 2013年1月9日
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毎日2社以上の説明会に参加
大学の授業もテストもおろそかに

 年が明けた1月は、就活生にとって最も忙しい1ヵ月だと言っていいのではないでしょうか。

 ある早稲田大学4年生に昨年1月のスケジュール帳を見せてもらいました。定期試験の始まった1月後半の数日は下記のようなスケジュールでした。

1月23日 10:00~12:00 A社会社説明会 
      13:00~14:30 大学定期試験
      17:00~18:30 B社会社説明会

1月24日 12:00~13:00 OB訪問
      16:25~18:55 C社会社説明会
      20:00~    エントリーシート作成、大学定期試験レポート作成

1月25日 10:00~13:00 D社会社説明会
      14:30~17:00 E社会社説明会、
      18:00~    エントリーシート作成、大学定期試験レポート作成

1月26日   9:30~12:00  F社会社説明会
     14:45~16:30 大学定期試験
     17:30~19:00 OB訪問
     20:00~    履歴書作成

 就活生にとって1月は、企業説明会&面接&エントリーシート作成&大学定期試験の4つを同時にこなさなければならない時期です。

 この学生は、結局1月5日から31日まで、毎日2社以上の説明会に参加していました。各説明会はおよそ2時間程度なので、それが午前か午後に集中していればまだ良いのですが、実際はそうではなく、2つの説明会が午前と午後に分かれて開催されることも多々あったようです。つまり、実質1日4時間以上を説明会に費やしていることになり、更にこれに加えてエントリーシートを作成する時間や面接などの選考も入ってくるので、結局、1月中は1日のほとんどの時間を自身の就職活動にあてていたのが現状です。

 こうした事態が、学生の大学の授業への参加率を低下させ、1月のテストを受けない、あるいはそもそも最初からテストがない授業を選択しようという気持ちに繋がっています。

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辻太一朗 [大学教育と就職活動のねじれを直し、大学生の就業力を向上させる会(DSS)代表]

1984年に京都大学を卒業後、(株)リクルートに入社。人事部で採用活動を担当し、延1万人を超える学生を面接する。その後、採用コンサルティング&アウトソーシングを事業内容とする(株)アイジャストを設立。毎年100社以上の採用コンサルティングを手がける。2006年にリンクアンドモチベーションとの資本提携後、同社の役員を兼務。2010年にグロウスアイを設立し、企業・教育機関へのコンサルティング、就業力を高めるコンサルティングを展開。2011年、NPO法人「大学教育と就職活動のねじれを直し、大学生の就業力を向上させる会」を設立。著書に「面接官の本音シリーズ」、「採用力のある面接」、「就活革命」、「辻式 就職面接内定メソッド」などがある。「カンブリア宮殿」などの報道番組の出演経験あり。


不機嫌な就活 辻太一朗

学生が「就職難」にあえぐ昨今。企業側は「よい学生がいない」と嘆いている。このように学生と企業がすれ違うのは、学生の質の低下だけが理由ではない。「就職活動」そのものに問題があるためだ。この連載では、学生・企業・大学の三者の間で起こる就職活動にまつわる勘違い、ねじれを指摘していく。 

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