ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
スマートフォンの理想と現実

日本のテレビメーカーが意外や過去数年で一番元気!?
米国の好景気を背景に4Kテレビが賑わいを見せる
――ラスベガスCES会場から占う2013年【前編】

クロサカタツヤ [株式会社 企/株式会社TNC 代表]
【第41回】 2013年1月10日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 世界最大級のデジタル関連の展示会International CESが、米国ラスベガスで1月8日から始まった。

 昨年も本連載で取り上げたが、最近ではスマートフォン・シフトが進む中、毎年2月頃に欧州で開催される「モバイル・ワールド・コングレス」と双璧をなすように、スマートフォンの開発拠点であるシリコンバレーを擁する米国のCESも、新製品の発表のターゲットとなっている。

 一方、CES(コンシューマ家電ショー)という名の通り、白物、黒物の両分野における家電製品の展示会としても、相変わらず健在だ。現在も、世界中のメーカーが、テレビやカメラ、またそれらの関連商品を発表する機会となっている。

 しかし、特に日本に暮らす消費者としては、今年のCESの注目点はずばり、「日本メーカーは大丈夫なのか」ということに尽きるだろう。昨年度末から顕在化してきた業績不振は、現在も回復の兆しが見えないまま、深刻化の一途を辿っている。

 すでにWebメディアをはじめ、新製品の報道はあちこちで行われている。そこで本連載は昨年と同様、少し視点を変えて、CESの会場から見える2013年の風景を、素描してみたい。

4Kテレビは確かに賑わっている

ソニーによる4Kテレビのデモンストレーション。4Kの解像度は横4000×縦2000画素前後 Photo by Tatsuya Kurosaka

 先行する報道では、すでにテレビメーカー各社が、今年のCESに4Kテレビを投入しているのが報じられている。多くは試作品という扱いだが、早い段階での市販化は各社とも視野に入っており、CESでの評判を見極めて、市場への投入のタイミングを計る、という状況だろう。

 一方、こうした報道に対し、ネットの一部からは「4Kテレビの需要も定かでないのに、ホントに盛り上がっているの?」という批判的な見方も見られる。確かにここ最近、テレビ受像器に関しては、総じてコモディティ化が叫ばれてきた。どんな安物でも一定程度の品質を提供している以上、もはや受像器で付加価値は目指せない、といった論調だ。

1
nextpage
スペシャル・インフォメーションPR
IT&ビジネス
関連記事
クチコミ・コメント
facebookもチェック

クロサカタツヤ[株式会社 企/株式会社TNC 代表]

1975年生まれ。慶應義塾大学・大学院(政策・メディア研究科)修了後、三菱総合研究所にて情報通信分野のコンサルティングや国内外の政策調査等に従事。その後2007年に独立し、現在は株式会社企(くわだて)代表として、通信・メディア産業の経営戦略立案や資本政策のアドバイザー業務を行う。


スマートフォンの理想と現実

2011年はスマートフォンの普及が本格化する年になる…。業界関係者の誰しもがそう予感していた矢先に発生した東日本大震災は、社会におけるケータイの位置づけを大きく変えた。しかし、スマートフォンの生産に影響が及びつつも、通信事業者各社はその普及を引き続き目指し、消費者もまたそれに呼応している。震災を受けて日本社会自体が変わらなければならない時に、スマホを含むケータイはどんな役割を果たしうるのか。ユーザー意識、端末開発、インフラ動向、ビジネスモデル等、様々な観点からその可能性と課題に迫る。

「スマートフォンの理想と現実」

⇒バックナンバー一覧