日産が掲げる
“インテリジェントモビリティ”の象徴

 足回りは、状況によって硬いとも柔らかいとも感じられた。車両重量が大きく重心高の高いクルマで、操縦安定性と乗り心地を両立するのはそれなりに大変なことがうかがえた。だが、日本仕様としては現状が最大公約数に近い落としどころかなという印象を受けた。

 一方で、感心したのはラックアシストの電動パワーステアリングだ。スッキリとしたフィーリングで正確に応答し、どこでも気持ちよく走れた。足回りとともに、いかにもしっかりとしていそうな車体剛性も効いているに違いない。

 ハンズオフ走行や車線変更支援を実現し、リモートパーキングも備えたプロパイロット2.0も日産車ならではの強み。対話型インターフェイスに新たにアレクサが導入されたことにも注目で、音楽の再生や各種情報の確認、対応する自宅家電の遠隔操作も可能となるわけだ。

 アリアは日産が掲げる“インテリジェントモビリティ”の象徴として、すべてにおいて新しさに満ちていた。

(CAR and DRIVER編集部 報告/岡本幸一郎 写真/原田 淳)

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