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美人のもと

ヴィンテージクリーム

西村ヤスロウ [広告プランナー]
【第147回】 2013年1月21日
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 人は絶えず手を使っているように思う。指先を怪我すると、その頻繁な痛みに使用頻度の高さを実感する。その分、いつも気になる対象である。

 美人は手を大切にしている。頻繁に使い、荒れてしまいやすい手に対して優しく接しているように思う。体質的に荒れやすい人もいる。だが、こまめに手入れしているなということがわかりやすいのが手である。

 手入れはほどよい湿度をつくってくれる。握手すると気持いい湿度。カサカサせず、ジトジトせず。

 手に無頓着な男が多いのに対して、女性は気にしている。男性に比べると水を使う時間が長いからなのではないだろうか。ハンドクリームを持ち歩く人は少なくない。そして、美人はハンドクリームを上手に使いこなす。

 それはハンドクリームを見ているとわかる。バッグに入ったハンドクリームが美しい。チューブであれば、きれいにお尻から押している。そして、それが取り出しやすい場所にある。電車などで化粧をしている人を見ると残念に感じるが、ハンドクリームで手入れしている人を見るとほほえましい。その瞬間に「美人のもと」を増やしているかのようだ。

 残念な人は、やはりハンドクリームが残念な状態にあることが多い。チューブのキャップ周辺に乾燥したクリームの残骸がついていたり、缶が変形していたり。そして、たいていそれが古いのだ。いつ買ったのかを忘れているような古さ。バッグのなかでハンドクリームを熟成させている。ハンドクリームのヴィンテージか。

 ハンドクリームは一般的な化粧品と比べると安い。そして種類がかなり豊富だ。パッケージがかわいいものが多く、ついドラッグストアで試し買いしてしまう。使っているものが残っていても、買っておくことが多い。おかげで大半は過剰在庫になる。使い切る前に新しいものを使うこともある。そうなると、ヴィンテージがうまれやすい。実際には使えない状態になっていることもある。

 そんなヴィンテージは捨てて、いい状態のものを持ち歩くべきである。たぶんヴィンテージを持ち歩くと「美人のもと」は減っていく。

 手が気になるとき。同時にハンドクリームの状態も気にしたい。

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西村ヤスロウ [広告プランナー]

1962年生まれ。プランナー。趣味は人間観察。著書に『Are You Yellow Monkey?』『しぐさの解読 彼女はなぜフグになるのか』などがある。


美人のもと

『経』に好評連載中の西村ヤスロウ氏によるエッセイ。「美人のもと」とは、女性なら誰しも持っているもの、「美人のもと」を磨き続けるためのコツを解き明かす。

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