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放射能、アスベスト、有害ゴミ……「環境汚染大国ニッポン」

「集団でデモ行進」と発表も
大阪府警は被疑内容を説明できず(2)

井部正之 [ジャーナリスト]
【第17回】 2013年2月1日
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2011年3月の東日本大震災で発生した震災がれきを全国各地で受け入れて処理する、いわゆる震災がれきの「広域処理」。現在大阪市が計画している「広域処理」に対して反対運動が続いているが、そうした反対派の逮捕が相次いでいる。2012年12月には関西の広域処理反対運動のリーダー的な存在である阪南大学准教授の下地真樹氏ら3人が逮捕された。下地氏ら2人は20日の拘留後、釈放されたが1人は起訴された。がれき広域処理の反対運動に対する弾圧との指摘もある一連の警察介入の真相に迫るとともに、今年2月から震災がれきの受け入れを本格実施する大阪市の状況を報告する。

“違法”とされた街宣活動

 2012年10月17日午後4時ごろ、JR大阪駅を出た北側の歩道に男性の歌声が響く。

 ロックバンド「THE BLUE HEARTS」のヒット曲「キスしてほしい」の替え歌だ。それはこんな歌詞である。

〈いつまで僕ら被曝してるの
 このままずっと我慢するのかい
 はちきれそうな汚染の中で
 生きていくのは息苦しすぎる

 気付いてほしい 危険なことに
 気付いてほしい 目をそらさずに
 僕らの未来奪われぬように
 気付いてほしい
 気付いてほしい
 気付いてほしい〉

 放射能汚染の問題を訴える、この替え歌を熱唱していたのが阪南大学経済学部の下地真樹准教授である。2012年12月9日、下地准教授ら2人が逮捕された理由とされている10月17日午後のJR大阪駅前での街頭宣伝活動の一幕だ(11日に1人が再逮捕され計3人逮捕)。

 このときの街宣活動は午後3時ごろから約1時間にわたって、放射能や大阪市のがれき処理の危険性を伝え、反対を呼びかけるというものだった。当日は4~5人が発言し、下地准教授は約20分間、震災がれきの広域処理問題を訴えた。下地氏は抗議行動の際、しばしば原発や放射能の問題を訴える替え歌を披露しており、このときも最後に1曲歌ってしめくくった。それが冒頭に一部を紹介したものだ。

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井部正之 [ジャーナリスト]

地方紙カメラマン、業界誌記者を経て、2002年よりフリー。現在アジアプレス・インターナショナル所属。産業公害や環境汚染、ゴミ問題などを中心に取材している。


放射能、アスベスト、有害ゴミ……「環境汚染大国ニッポン」

2011年3月11日、東日本大震災が発生し、東京電力福島第一原子力発電所の事故による大量の放射能がまき散らされた。それ以来、私たちの生活は大きく変わった。降ってくる雨水、蛇口から出る水、スーパーで売られている食べ物……、ありとあらゆるものが、放射能に汚染されているのではと、汚染を疑わざるを得なくなったのだ。しかし、こうした私たちの生命と健康を脅かす汚染は、なにも3.11で始まったわけではない。アスベスト、他のさまざまな有害ゴミは、もともと私たちの生活のすぐそこに存在した。環境汚染大国ニッポンー◯。その実態をレポートする。

「放射能、アスベスト、有害ゴミ……「環境汚染大国ニッポン」」

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