写真:中国料理写真はイメージです Photo:PIXTA

中国の文化において、食事の席を共にすることには、「義兄弟の契」を結ぶくらいの重大な意味があるという。食べることを通じて仲間意識を高め、助け合いの精神を強めるそうだ。中国料理の教養を学んでみよう。

※本稿は小倉朋子『教養としてのテーブルマナー』(SBクリエイティブ)の一部を抜粋・編集したものです。

接待で「中国料理のコース。
メインはエビチリ」はOKか?

 日本人は中国料理が大好き。これには異論なしでしょう。それだけに日本における中国料理は、高級店もあれば、「町中華」と呼ばれるような大衆的なお店もあり、はたまた、おいしいレトルト商品も数多いという多彩さです。

 だからこそ、接待などで中国料理店を選ぶ際などには、注意が必要です。

 たとえば、麻婆豆腐、エビチリ、焼き餃子――いずれも引けをとらない大人気料理ですが、よほど「ここのスペシャリティなんです」と自信をもってプレゼンできない限り、ビジネスユースで、これらをメインに据えるのは避けたほうがいいでしょう。

 実際、接待のアレンジを命じられて、エビチリを一番のメインにした中国料理のコース料理を選んだら、上司に怒られてしまったという話を聞いたことがあります。

「おいしいこと」は、もちろん大事。でも、それと同じくらい、あるいはそれ以上に、TPOを考えたお店選び、メニュー選びをすることが大事なのです。