中年男性が集結……
スタバの光景が変わった?

 そして最近、SNSなどで盛り上がっているのが、“失業した中年男性がスタバに集結している”という話題だ。かつてスターバックスは、ビジネスパーソンが商談をしたり、エリートたちがコーヒー片手に休憩したりする、“イケてる”場所として認識されてきた。ところが、この光景が一変したというのだ。

 人員削減の影響で、大手IT企業などをクビになった中年サラリーマンが増えている。しかし彼らは住宅ローンを抱え、子供の教育費を稼ぎ、老いた親の面倒を見なくてはならないなど、中年ならではの負担をたくさん抱えている。家族に「失業中」と言えず、いつものように毎朝家を出る。しかし向かうのは会社ではなく、スタバだ。そこで一番安い飲み物を注文し、一日中居座り、ノートパソコンとにらめっこして、再就職先を探す。

 中国のスタバ店舗は広々としているし、店員は優しく、明らかに一日中居座る客を追い出すことがないので、長居がしやすいのだそうだ。深センでコンサル会社を経営している筆者の知人も、「会社が入居しているオフィスビルの1階にあるスタバには、最近、明らかに長い時間滞在する人が増えた。会話を聞いていると、隣の席の人と同じような悩みを打ち明けあって仲良くなるケースも少なくないようだ」と話す。

 失業1カ月目は、スタバに行く。2カ月目にはもっと安いマクドナルドに行く。3カ月目になると、そのお金もないので公園に行くようになる……そんな、笑えない笑い話も聞くようになった。

 30年前の日本にも、同じような光景があったのだろうか? 歴史は繰り返す。中国の経済低迷は、今後、日本のバブルが弾けたあとのような展開になるのか。同じく30年が失われるのか……? 多くの中国人が、そんな危機感で日本のバブル崩壊~失われた30年について知りたいと思っているのだ。