大和ハウス工業 三刀流の異端経営#2Photo by Ryo Horiuchi

大和ハウス工業の芳井敬一代表取締役社長CEO(最高経営責任者)が、ダイヤモンド編集部のインタビューに応じた。異端ともいえる「三刀流経営」を推し進める大和ハウス工業とは、いったい何者なのか。売上高10兆円への野望、住宅事業にこだわる理由、そして後継者などについて、直球の質問に芳井社長が答えた。特集『大和ハウス工業 三刀流の異端経営』(全6回)の#2では、大和ハウス工業の芳井社長のインタビューをお届けする。(聞き手/ダイヤモンド編集部 堀内 亮)

業界1位になっても安定感がない
買収で「足し算」はしない

――今期にも売上高が5兆円に到達することが視野に入ってきました。創業100年で売上高10兆円という創業者石橋信夫氏の夢まで、ようやく5合目です。10兆円に向けて、何が必要ですか。

 今の事業体で売上高10兆円を目指すというのは、非常に難しいと感じています。例えば、戸建て住宅の分野で1位を取ろうと、アパートの分野で1位を取ろうと、売上高10兆円には届かないし、安定感がないなと思うんですよね。

 そうすると、やはり新しい事業に取り組まなければならないと思っています。第7次中期経営計画(2022~26年度)がスタートして、1年が経過しました。予想以上にグループ社員が頑張ってくれたので、すでに第7次中計が達成可能というところまで見えています。

 もともと24年度から、新しい事業に向けた種まきを始めようと考えていましたが、今年度から準備に取り掛かっています。

 ただし、単純投資は考えていません。大和ハウスグループの中に入ってもらって、一緒にやりたいのです。先の先を読んで、大和ハウスグループ全体の成長に必要なピースは何かを考えています。単純にM&A(企業の合併・買収)をして、売上高や利益を足し算する成長の仕方は全く考えていません。

――それぞれの分野で業界トップを目指さないのですか?