書影『WEBでも紙でも売れるセールス文章術』『WEBでも紙でも売れるセールス文章術』(かざひの文庫)
今泉武史 著

× ●社より断然おトク!(悪口)……比較して相手を落とすのは、品がいいとはいえません。敵もつくってしまいます。これはアメリカのCMに多く、同じように、比較するような質の悪いお客様が多くなってしまうので要注意です。

◯ 〇○なときには、買いどきです(誘導)……これは、必要な人に気づいてもらいやすいフレーズです。「脅し」ではなく、「誘導」なので、問題意識を持っている人にとっては「買いどきだ!」と思いやすくなります。

◯ ニキビがあると嫌だよね→ぼくもそうだったんだ(共感)……人は、同じ体験をしてきた人から買いたいものです。自己開示して、商品を取り入れる前(before)と商品を取り入れたあと(after)の写真や体験談が載っていると、さらに伝わります。

◯ 〇○の想いで販売することにしました(販売動機の原点)……人には、信念を持って売っている人から買いたいという気持ちがあります。「儲かると聞いたので売ることにしました」と言われたら、買う気が失せますよね。どうしてこの商品を扱おうと思ったのか、ストーリーや背景が見えてくると、そこに共感が生まれ、いいお客様が集まるようになるのです。

◯ わたしが使って一番いいと思いました。世界中に広めたい商品です!(情熱)……これも想いを伝えるということで、カタログのコピーに多いものです。商品を使用した芸能人がおすすめしているケースもよく見られます。

 以前、オイルヒーターが売れました。オイルヒーターは、電気代が高く、すぐに暖まらず、スイッチを切ってもすぐに温度が下がりません。それでも、「空気が汚れない暖房器具はどうですか?」と訴求して、「子どもが生まれればオイルヒーター」という文化をつくりました。

 背景も含めて、なぜいいのか、どんな人にいいのか、こんなときにはとくにいいのだということも伝えられれば、さらに説得度も増していきます。使うフレーズの奥に、意図や想いがあります。言葉を誠実に使いましょう。