そんなやり方ありかよ…!エビフライがバカ売れした驚きの販売戦略写真はイメージです Photo:PIXTA

客に媚びた売り込みをせずに、良質なファンを築きたい。そんな思いを抱える人たちに、プロがアドバイス。セールスライティングの実践&コンサルティング歴15年を超える筆者が、業種を問わずに使えるセールス文章のコツを紹介する。本稿は、今泉武史『WEBでも紙でも売れるセールス文章術』(かざひの文庫)の一部を抜粋・編集したものです。

セールス文章の基本は
「強み」の1点突破

「強みから自信が生まれる」。ここが、セールスのカギです。ここでは、セールス文章を書く前段階として、必要な考え方ややっておくべきことを中心に解説します。

 社会保険労務士で、経営コンサルタントのお客様がいました。税理士事務所で働きながら、行政書士、社会保険労務士の資格と中小企業診断士の資格を取って独立。その後は、前にいた事務所からの応援で、何社か契約ができたものの、1000万円で売上が頭打ちになってしまいました。以前所属していた事務所はすでに退職しており「紹介もなくなり、今後どうしていったらいいのかわからない」という状況で、わたしのもとに相談に訪れました。

 事業を立て直すとき、一番大切なのは、その人の強みを再確認することです。

・その人がいままでどのようなことをやってきたのか
・これからどうしていきたいのか

 この両方を含めて、強みがどこにあるのか棚卸しをしていきましょう。セールス文章を書くのは、その後です。

 この方の場合は、建設業関係のお客様が多かったので、その点を強みとして打ち出すことにしました。建設業に特化していくために、まず行ったことは、ライバルのリサーチです。

・建設業界のコンサルタントの人たちは、どんなものを提供しているのか
・自分と何が違うのか

 よく周囲をリサーチし、そのうえで建設業界に特化して自分を売り出していくための切り口を決めていきます。ほかの人があまり強くないところを攻めていくのがいいでしょう。客観的に自分を見られるようになると、自信がついてきます。

 コンサルメニューも、建設業に合わせてつくり直すために、おおまかな商品のプランニングを始めたのですが、企画している商品の話をしただけで、すぐに1社の契約が取れました。自分の強みを探すことで、自信を得られ、結果につながっていきます。あなたも、ぜひ自分の強みを探してみましょう。

強み探しの4つの切り口
いろいろな角度から自分を見つめる

 自分の強みを探していくときは、4つの切り口から考えてみましょう。複数の視点で見ることで、強みを見つけ、伸ばしていくことができます。

1 絶対的な強み……これは、製造業に関わる人に多い強みです。「○○製法」などの、独自の強みが当てはまります。

2 相対的な強み……ライバルと比べたときに、自社の優れたところのことです。