新NISA 徹底活用#3Photo:DigiPub_gettyimages

新NISAの口座獲得に向けた争奪戦で鼻息が荒い、地方銀行。現在のNISA口座獲得キャンペーンでも大枚をはたく。彼らの真の狙いはどこにあるのだろうか。特集『新NISA 徹底活用』(全15回)の#3では、新NISAが地銀のビジネスにもたらす影響と期待感を探る。(ダイヤモンド編集部 岡田 悟)

「週刊ダイヤモンド」2023年11月4日号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

新NISAで客層が変わる?
投資枠が増えるとどうなる

「今までのNISAとは違う」――。地方銀行関係者は、来年から拡充されるNISAについてそう口をそろえ、期待を隠さない。

 現在の年間120万円までの一般NISAの投資枠なら、資金に余裕のある個人であればすぐに使い果たしてしまう。つみたてNISAの投資枠は年間40万円までで、この制度のボリュームゾーンは、年齢の若い資産形成層が中心であり、銀行との本格的な取引とは縁遠い層だった。

 だが新NISAの投資枠は、成長投資枠が倍増し、つみたて投資枠を含めると年間360万円へと一挙に拡大。生涯で最大1800万円まで期限なく投資できる。