現時点で、新NISAの運用の最大の注意点は「成長投資枠」で余計なものに投資しないことに尽きる。つみたて投資枠も成長投資枠も、オルカンないしこれに準ずる商品でいい。

 しかし、特に対面営業のセールスの現場では、成長投資枠ではつみたて投資枠と異なるものに投資するのが当然だという雰囲気を醸し出そうとするセールスマンがいるらしいので、気を付けたい。

新NISA活用術
原則4「長く」使う

 最後に、いったん買ったら、なるべくなら、どうしてもお金が必要になるときまでじっと持つ、長期投資の原則を守ることが大事だ。

 適切な投資のタイミングは判断できないのだから、頻繁な売り買いは手数料の無駄になりやすい。また、投資は生産活動にお金を参加させる行為なので、お金を長く働かせよう。

 株価が値上がりする傾向を考えると、頻繁に売り買いすると保有する投資商品の簿価が上がってしまって、「生涯投資枠1800万円(うち成長投資枠1200万円)」の中で、実質的に投資できる金額が小さくなってしまう。

 新NISAでは、「オルカンの長期ほったらかし投資」が正解だ。