「couldには推測や丁寧(ていねい)な意味がある」と知っていれば、すんなりわかりますね。

 意外かもしれませんが、助動詞の過去形であるcouldwouldmightshouldは、元の形であるcanwillmayshallよりも、日常会話で使う頻度(ひんど)は高いです。

 なぜかといえば、推測や丁寧さ、可能性など、さまざまなニュアンスがあるから

 1単語でいろいろな意味になる「使い勝手の良い助動詞」を、ネイティブは多用しますが、残念なことにその「意味の多さ」が日本人にはむずかしく感じられてしまうのです。

そもそも、助動詞って?

 ところで、そもそも助動詞って何でしょう?
「助+動詞」ですから、文字通り「動詞を助けるため」の言葉です。
 どのように「助ける」のでしょう?
 明らかにするために、基本となる現在形の文と比較してみましょう。

普通の現在形の文
I play the piano. 私はよくピアノを弾きます。
 ちなみに現在形は、学校ではあまり習わないかもしれませんが、基本的に「よく~する」という習慣のニュアンスを含んでいます。

canをプラスすると「可能な能力」
I can play the piano.
私はピアノを弾くことができます。

willで「意志」
I will play the piano.
私はピアノを弾きます。

mustは「必要・義務」
I must play the piano.
私はピアノを弾かねばならぬのだ。

mayで「可能性」
I may play the piano.
私はピアノを弾くかもしれない。

shallで「未来・意志」
I shall play the piano.
私はピアノを弾くであろう。

couldで「仮定」と「過去に可能な能力」
I could play the piano.
私がピアノを弾くのもありだ。
私はピアノを弾くことができた。

wouldで「意志」と「過去の習慣」
I would play the piano.
私だったらピアノを弾くだろう。
私はよくピアノを弾いていた。

shouldで「必然」
I should play the piano.
私はピアノを弾いた方がいい。

mightで「可能性」
I might play the piano.
私はピアノを弾くかもしれない。

 ……となります。