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【京都府】口調はゆるりでもプライドの高さは天下一

都道府県データ:Vol.16

岩中祥史 [出版プロデューサー]
【第16回】 2009年11月24日
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 「京都の人が言う『戦後』とは応仁の乱の後のこと」「訪問先で『ぶぶ漬けでも食べていきなはれ』と言われたら、もう帰ってほしいという意味」など、京都人にまつわる“伝説”は数知れない。逆に言えば、京都人の気質はそれくらい、つかみどころがない(=相手に悟られない)のである。

 これはひとえに、京都の歴史がとてつもなく長いことによる。京都に初めて、平安京という都が置かれてから1200年を記念する行事が行われたのは十数年前のことだが、考えてみればこれは大変なことだ。再来年(2010年)に1300年という節目を迎える奈良もそうだが、こうした歴史が意味するものは想像以上に重い。

 京都人は、プライドの高さにかけては全国ナンバーワンといってよい。そんな京都人にかかると、こちらが何を主張しても、歯が立たない。その気質をあれこれ論じてみても、「まあ、そないな見方もありやすやろ。でもなぁ……」と肩透かしを食わされておしまいである。そのときの表情には余裕というか気品さえ漂っている。

 そのあたりは、今は首都であっても、京都人から見ればまだまだ“仮の都”であり“新参者”である東京の人びととはまったく異質ではなかろうか。

余裕の言葉づかいで白黒をあやふやに…

 京都人の余裕・気品がいちばんよく見て取れるのが言葉づかいである。どっちとも取れる物言い、ゆるりとした語調に「はぐらかされた」という印象を持つ人は決して少なくないはずだ。

 「盛者必衰の理」というか、変転に次ぐ変転の歴史を間近に見てきた京都人は決して結論を急がないし、白黒をつけたがらない。それが世を生き延びていく究極の秘訣であることを知り尽くしているからだろう。これでは、相手の手のひらの上で遊ばされているのでは……といった思いを抱きたくなるのも当然かもしれない。

 そんな京都の人を相手にしたときは、まかり間違っても「こちらのほうが偉い」などという雰囲気を見せない、どんな立場にあっても徹底してへりくだり、相手の誇りを傷つけない――それに尽きると言えそうである。

 

◆京都府データ◆府庁所在地:京都市/府知事:山田啓二/人口:263万3116人(H21年)/面積:4613平方キロメートル/農業産出額:703億円(H19年)/府の木:キタヤマスギ/府の花:シダレザクラ/府の鳥:オオミズナギドリ


データはすべて、記事発表当時のものです

 

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岩中祥史 [出版プロデューサー]

1950年、愛知県生まれ。東京大学文学部卒。出版社に勤務後、独立して編集企画会社エディットハウスを設立し、現在、代表。著書に、最新刊『日本を変える「名古屋脳」』(三五館)、『アナログ主義の情報術』(梧桐書院)、『出身県でわかる人の性格』『札幌学』、『博多学』、『名古屋学』(新潮文庫)などがある。各県の気質を調査した、現代県民性評論の第一人者。

 


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