違う用途間の価値の差に着目する

 それよりも確実だと考えるのは、中・上級者向けかもしれないが、違う用途間の価値の差に着目して利益を上げるというものだ。
 これであれば、自分のコントロールできない地価というものに依存するのではなく、物件を取得したあとに価値を引き上げて売却によって利益を出すことができるからだ。
 何例か挙げておく。

【マンションとホテルの価格の差】
 たとえば海外ではairbnbというのが流行している。
 B&Bとはベッド・アンド・ブレックファストの略で主に英語圏の宿泊施設で、宿泊と朝食の提供を料金に含み、比較的低価格で利用できるもののことを言う。
 airbnbは個人の家やアパート、余っている部屋を旅行者とマッチングして旅行者が安価で宿泊できる施設を見つけることを支援するサイトだ。

 日本では旅館業法、マンション管理規約などの問題をクリアする必要はあるものの、現実には六本木を中心とする日比谷線沿線エリアの外国人がマンションを借りてそれを1泊7000円程度でB&Bとして提供して収益をあげている。
月額12万円ほどの単身者向けのマンションが1泊7000円のバーチャル(air)なホテル(bnb)に化ける。ホテルとマンションという違う用途の物件間での価格の差を活用して外国人が稼いでいる例だ。

【オフィス賃料と住宅賃料の逆転現象】
 地域によっては、通常であれば同じ地域の賃料単価はオフィス賃料>住宅賃料のところ、住居賃料>オフィス賃料と逆転しているエリアがある(レントギャップ)。特に老朽化した小規模ビルは都心におけるオフィスビルの供給過剰の中でテナントが集まりづらくなっている。
 このような都心の事務所ビルを建築基準法上の問題や耐震改修の問題をクリアして住宅にコンバージョンして共同住宅や一戸建て専用住宅として賃貸するというのもありかと思う。

 建設業界においてはこの市場を有望視して早くから参入しているが、個人の大家さんの取組み事例はまだ少ない。事務所として賃料がとれないものでも、住宅としてなら採算にのる小規模ビルは都心部には存在する。