8.行動のパターンは…「あれもこれも」 or 「じっくり集中」

 なにかひとつのことに集中できるか、それともすぐに興味がべつのことに移ってしまうかを考えてみましょう。

 人がやっているのを見ると、ついそちらもやってみたくなる「あれもこれも」タイプ。習い事は、本人が心から好きになれるものに出会えるまで、いろいろ試してみましょう。

 好きなこと、それもなにかひとつに集中したいのは「じっくり集中」タイプ。変化を好まないので、習い事を増やしたり変えたりすると疲れてしまいそうです。

9.ものごとへの執着度は… 「さっぱり」 or 「粘る」

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朝日新聞出版 (編集)
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 モノやことに対する執着度を観察します。

「あ、ムリ」とあっさりあきらめる切り替えの早さが「さっぱり」タイプの特徴です。「もう少しがんばろうよ」と言いたくなりますが、ひとつのところにとどまるのが苦手と理解しましょう。

「粘る」タイプは、言い出したら聞かないという一面も。とはいえ粘り強いので、習い事によっては力を発揮します。執着が強すぎるようなら、逆タイプのさっぱりした先生を選ぶのも手。意外と相性がいいのです。

 9の気質は、大人にもあてはまります。子どもはもちろん、自分や夫などもチェックしてみましょう。見逃していた一面に気がつくかもしれません。

(取材・文/AERA with Kids編集部)

芳川玲子(よしかわ・れいこ)
東海大学文化社会学部心理・社会学科教授*、医学博士・臨床心理士・学校心理士スーパーバイザー。専門領域は学校臨床心理学、教育相談で、多くの幼稚園や学校で児童や教師の相談を受ける。さまざまな適応問題のメンタルサポートを研究する「国際心理科学研究所」で、カウンセリングや心理療法を行う。
*2024年4月からは星槎大学大学院教育実践研究科教授

AERA dot.より転載