これだけではない。岐阜県池田町の岡崎和夫町長(76)も15人への女性に対するセクハラがあったと認定され、4月25日に辞職願を提出した。岡崎町長の場合は2003年に初当選。辞職にあたっての会見では「独り善がり、裸の王様だったのではないかと昨晩考えていた」と述べたという。

市議から女性職員へのストーカー行為
国会議員による「威圧的な言動」も

 数カ月のうちに相次いで町長によるハラスメントが報道された。岐南町と東郷町については具体的なハラスメント内容が列挙されているだけに信憑性が高く、また深刻度が伝わってくる。

 そして地方自治体での職員に対する議員のハラスメントは、最近の報道だけでも複数ある。

 たとえば福島県白河市では、84歳の男性市議が女性職員に対して「私的な内容の手紙を渡したり職員宅に贈り物を届けたりといったストーカー行為」(※)や、その他の職員に対するパワハラを繰り返したとして、4月24日に辞職勧告決議案が可決されている。

(※)「職員に手紙や電話のストーカー行為、断られパワハラ 市議に辞職勧告」(4月25日/朝日新聞)より

 また、道職員に対して威圧的な言動を繰り返したとして問題になっているのは、長谷川岳参院議員(自民)。長谷川議員については、北海道計画推進課が予算の成立時などに「お礼メール」や祝電を送ることを全庁的に促したり、長谷川議員と面談するために管理職たちが年間60回もの東京出張に対応したりしたとも報道されている。

 国会議員への過剰な配慮から透けて見えるのは、職員との強烈な上下関係だ。

 ちなみに長谷川議員は3月に歌手・吉幾三氏のYouTubeで、客室乗務員への横柄な態度を告発されている。長谷川議員は反論したものの、批判の声は大きい。