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ライバルLINEとまで提携する
ヤフー「全方位外交」に残る一抹の不安

週刊ダイヤモンド編集部
2013年4月8日
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 ヤフー・ジャパンの宮坂学社長が提携相手とがっちりと握手を交わす光景は、ずいぶんと見慣れたものになった――。

 国内最大のポータルサイトを運営するヤフーは今年3月、無料通話・メールアプリを展開するLINE(ライン)社と検索サービス事業で提携した。

 これにより、LINEの持つ「NAVER(ネイバー)まとめ」がヤフーの検索結果に表示されるようになる。ヤフーは、ニュースや知恵袋といったサービス同様に、人の手により整理された情報コンテンツを手に入れたともいえる。機械による検索サービスを行うグーグルに対抗していくものである。

 もっとも、提携したLINEは、そのアプリの登録者数が1億人を超えている急成長企業だ。スマートフォンのポータルサイトを目指しているとあって、本来はヤフーのライバルになる存在である。ヤフーではLINEと競合するアプリ「カカオトーク」も展開しているので、今回あえてライバル社との提携に踏み切ったと言える。

 2012年より宮坂社長の新体制になってから、こうした提携は矢継ぎ早に行われてきた。料理レシピサイトのクックパッドや口コミサイト「食べログ」のカカクコム、ソーシャルゲームのグリーなどとの提携がそれだ。

 ヤフーの売り上げのほぼ半分は広告収入である。そのため、「全方位外交的」に、認知度の高いネットサービスと組み、サイトの集客を増やし広告収入につなげようというのだ。

 しかしながら、「打ち上げ花火ばかりで足元がおぼつかない」(ヤフー関係者)と言う声も上がる。相次ぐ提携には一抹の不安も残る。

 例えば、12年6月に提携したTポイントのカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)。ヤフーとCCCとのポイント統合については大きな話題となったが、昨秋の会社設立以外に具体的なことが何も聞こえてこない。ヤフー広報室は「話し合いは順調に進んでいる」(ヤフー広報室)と言うが、「IDの統合をめぐってうまくいっていない」という見方もある。

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