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利益や売上げばかり考える人は、なぜ失敗してしまうのか――目的工学[入門編]
【第7回】 2013年4月9日
著者・コラム紹介バックナンバー
紺野登 [多摩大学大学院教授、KIRO(知識イノベーション研究所)代表],目的工学研究所 [Purpose Engineering Laboratory]

もしもドラッカーが生きていたら、
目的工学について、こう語ったかもしれない
――目的工学研究所への手紙(その1)

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「手段の時代」から「目的の時代」へ――はじまった目的工学の取り組みをさまざまな形で紹介する連載。『利益や売上げばかり考える人は、なぜ失敗してしまうのかーードラッカー、松下幸之助、稲盛和夫からサンデル、ユヌスまでが説く成功法則』が発売され、目的工学の考え方が少しずつ広がってきている。目的工学研究所に届いた、各界からのメッセージを紹介していく。今回は、ドラッカー・インスティテュートのリック・ワルツマン氏から。

「ドラッカーは目的工学のコンセプトに
 共感したことでしょう」

 ドラッカー・インスティテュートのエグゼクティブ・ディレクター、リック・ワルツマン氏から、次のようなメッセージをいただきました(ちなみに、ドラッカー・インスティテュートとは、クレアモント大学大学院にある、ピーター・ドラッカー氏の思想を受け継ぐことを目的とした非営利団体です。)

「ピーターも、『目的工学』というコンセプトに共感したことでしょう。というのも、『組織とは何か』、その存在意義を認識させるものだからです。企業は、定款や組織図で表されるものではなく、生身の人間が集い、社会に貢献することを通じて、自己実現や達成感を得る場です。ですから、まさしく目的が大切なのです」

 ドラッカーと「目的」と言えば、1954年に上梓された『現代の経営』、あるいは1973年の『マネジメント』で述べられている「企業の目的は顧客の創造である」(“There is only one valid definition of business purpose: to create a customer.”)、という言葉が真っ先に浮かんでくるのではないでしょうか。

 実は、『マネジメント』では、次のようなことも述べています。

 「企業は――そして公共機関も――社会の一部である。その存在理由は、自分たちの利益のためではなく、社会的な目的を実現し、社会、コミュニティ、個人のニーズを満たすためである」
(“Business enterprises -- and public-service institutions as well -- are organs of society. They do not exist for their own sake, but to fulfill a specific social purpose and to satisfy a specific need of society, community, or individual. ”)

 また、1942年に発行された『産業人の未来』のなかでは、こう訴えています。

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紺野登 [多摩大学大学院教授、KIRO(知識イノベーション研究所)代表]

多摩大学大学院教授、ならびにKIRO(知識イノベーション研究所)代表。京都工芸繊維大学新世代オフィス研究センター(NEO)特任教授、東京大学i.schoolエグゼクティブ・フェロー。その他大手設計事務所のアドバイザーなどをつとめる。早稲田大学理工学部建築学科卒業。博士(経営情報学)。
組織や社会の知識生態学(ナレッジエコロジー)をテーマに、リーダーシップ教育、組織変革、研究所などのワークプレイス・デザイン、都市開発プロジェクトなどの実務にかかわる。
著書に『ビジネスのためのデザイン思考』(東洋経済新報社)、『知識デザイン企業』(日本経済新聞出版社)など、また野中郁次郎氏(一橋大学名誉教授)との共著に『知力経営』(日本経済新聞社、フィナンシャルタイムズ+ブーズアレンハミルトン グローバルビジネスブック、ベストビジネスブック大賞)、『知識創造の方法論』『知識創造経営のプリンシプル』(東洋経済新報社)、『知識経営のすすめ』(ちくま新書)、『美徳の経営』(NTT出版)がある。

目的工学研究所 [Purpose Engineering Laboratory]

経営やビジネスにおける「目的」の再発見、「目的に基づく経営」(management on purpose)、「目的(群)の経営」(management of purposes)について、オープンに考えるバーチャルな非営利研究機関。
Facebookページ:https://www.facebook.com/PurposeEngineering


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「手段の時代」から「目的の時代」へ――手段にとらわれすぎると、本質を見失う。リーマン・ショックの経験を経て、世界じゅうの先覚者たちが、目的の重要性を唱え始めた。まず「利益」ではなく、「よい目的」を考えるビジネスを実践するために、私たちにできることは何か。はじまった目的工学の取り組みをさまざまな形で紹介していく。

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