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ネットで現金を“シェア”する金融会社
「レンディング・クラブ」が来年にも上場か?

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第244回】 2013年5月8日
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 自家用車、自宅の余っている部屋、服など、いろいろなものをユーザー同士が共有する米国のシェア・エコノミーはどんどん勢いを増しているが、その中で今、注目を集めているのが、同じしくみを使った借金である。

 そのサービスを提供するのは、「Lending Club(レンディング・クラブ)」というサイト。同サイトのサービスは、一方では借金をしたい借り手に安い金利を提供し、もう一方では個人投資家らに銀行に金を預けるよりも高い金利を出そうというものだ。

 最近、グーグルが投資に加わって一層の話題を呼んだうえ、レンディング・クラブは来年にもIPO(新規株公開)の予定だという。

現金をシェアする仕組みとは?

 レンディング・クラブのしくみはシンプルだ。

 まず、借金をしたい人々の方から説明しよう。まずは、サイトにアクセスして登録する。レンディング・クラブで借りられる額は、1000ドルから3500ドルまで。

 金を借りたい理由はいろいろあるだろう。クレジットカードで借り入れた金をこの際まとめて返済したいという人々も多いようだ。特に最近はクレジットカード会社の金利が高くなり、支払い期日を守れずに遅延してしまうと18%もの金利を課すところも出てきた。雪だるま式に借金が増える前にレンディング・クラブに駆け込む例がある。

 もちろん、車を買いたい、家を改造したい、結婚費用が必要、新しいビジネスを始めたいなど、他にも金が必要となることはあるだろう。そうした時に、銀行へ行ったり、サラ金のような妙なところとやりとりしたりすることなく借金の申し込みができるわけだ。申し込みは簡単。数十分もあればサイト上の書類に書き込んで申請が完了する。

 ただし、申し込みが簡単だからと言って、誰にでも貸してくれるわけではない。

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瀧口範子 [ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。


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