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出口治明の提言:日本の優先順位

日本は先進国の中で最低水準!
ベンチャー(起業活動)を活性化するためには

出口治明 [ライフネット生命保険(株)代表取締役会長]
【第84回】 2013年5月21日
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 アベノミクスによる株価の上昇に伴い、わが国の景況感は、まちがいなく上向いている。しかし景気の上昇を確実にするためには、個人が消費を増やし、企業が設備投資を拡大し、ベンチャー企業が次々と生まれてくることが必要である。今回は、その中で、ベンチャーについて考えてみたい。わが国のベンチャー、すなわち起業活動は一般に低調であると言われて久しいものがある。では、どうすれば起業活動が活性化するのだろうか。「レファレンス」2013年1月号に掲載された岡田悟氏の論稿を参考に論点を整理してみた。

起業活動はアメリカの半分以下、
ベンチャー投資額はアメリカの4分の1以下

 まず起業活動の現状を見てみよう。ベンチャー企業の動向については開業率や廃業率を調べるのが一般的だが、国際比較を行うためには、1997年にアメリカと英国の研究者が中心になって組織されたグローバル・アントレプレナーシップ・モニター(GEM)調査が分かりやすい。

 GEM調査の項目に起業活動率(Total Entrepreneurship Activity:TEA)があるが、これは「起業の準備を始めている人+創業後3.5年未満の企業を経営している人」が18~64才人口100人当たり何人いるかで定義され、各国の起業活動の活発さを測る指標となっている。そこで過去3年(2009年~2011年)のTEAの平均値をみると(次表)、わが国はアメリカの半分以下のレベルであり先進国中、最低水準となっている。

 ベンチャーの効用としては、一般に新規雇用やイノベーション、経済成長にプラスの影響をもたらすことがあげられるが、そうであれば、わが国はTEAのレベルをもっと嵩上げする必要があろう。

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出口治明 [ライフネット生命保険(株)代表取締役会長]

1948年、三重県美杉村生まれ。上野高校、京都大学法学部を卒業。1972年、日本生命保険相互会社入社。企画部や財務企画部にて経営企画を担当。生命保険協会の初代財務企画専門委員会委員長として、金融制度改革・保険業法の改正に従事。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て同社を退職。その後、東京大学総長室アドバイザー、早稲田大学大学院講師などを務める。2006年にネットライフ企画株式会社設立、代表取締役就任。2008年に生命保険業免許取得に伴い、ライフネット生命保険株式会社に社名を変更、同社代表取締役社長に就任。2013年6月24日より現職。主な著書に『百年たっても後悔しない仕事のやり方』『生命保険はだれのものか』『直球勝負の会社』(以上、ダイヤモンド社)、『生命保険入門 新版』(岩波書店)、『「思考軸」をつくれ』(英治出版)、『ライフネット生命社長の常識破りの思考法』(日本能率協会マネジメントセンター)がある。

ライフネット生命HP

 


出口治明の提言:日本の優先順位

東日本大地震による被害は未曾有のものであり、日本はいま戦後最大の試練を迎えている。被災した人の生活、原発事故への対応、電力不足への対応……。これら社会全体としてやるべき課題は山積だ。この状況下で、いま何を優先すべきか。ライフネット生命の会長兼CEOであり、卓越した国際的視野と歴史観をもつ出口治明氏が、いま日本が抱える問題の本質とその解決策を語る。

「出口治明の提言:日本の優先順位」

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