先週からYahoo!ニュースの意識調査で行われている調査に興味深いものがある。今季の日本女子サッカーリーグ・なでしこリーグはINAC神戸(以下INAC)が開幕から9連勝。昨年も18戦17勝1分と無敗で独走優勝した。J1では今季、大宮が21戦無敗記録を作って注目されたが、INACは2010年シーズンから46連勝を継続中。今の強さから見れば、この記録更新はまだまだ続きそうだ。とんでもない強さを見せているのである。

 とはいえリーグ戦は激しい優勝争いがあってこそ盛り上がるもの。そんなことから現在のINACのひとり勝ち状態をファンはどうとらえているのか、「問題あり」、「問題なし」、「わからない」の3択で調査を行ったわけだ。

 その結果、最も多かったのが「問題あり」で54.5%、次が「問題なし」の41.6%、そして「わからない」が3.9%となっている(『なでしこリーグ、INAC神戸の「1強」は問題?』5月27日17時30分現在)。

 調査の関連記事では「問題あり」が過半数を占めたことを示し、この状態にファンはNoの声をあげたと書いている。それは確かだが、「問題なし」とするファンも4割以上いるのだ。むしろ意見は二分されているといった方がいいだろう。

2011年女子W杯優勝の立役者
INAC神戸が常勝クラブに育つまで

 2011年のFIFA女子ワールドカップで日本代表・なでしこジャパンは優勝、翌年のロンドン五輪でも銀メダルを獲得し、日本に突如として女子サッカー人気が起こった。このなでしこジャパンに、INACはチームリーダーの澤穂希をはじめ7人の選手を送り込んだ。INACというクラブの存在なくして、この快挙は成し得なかったし、女子サッカーブームも起らなかっただろう。

 なでしこリーグの前身、日本女子サッカーリーグがスタートしたのは1989年。現在のなでしこリーグ加盟10クラブ中、当時から続いているのは日テレ・ベレーザ(当時は読売)と伊賀フットボールクラブ・くノ一(当時はプリマハム)だけで、あとの8クラブは、その後にリーグに参入した。