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人口減少 ニッポンの未来

水道から赤い水が出る!建て替えできない!
“限界マンション” が都会に急増している理由

西川敦子 [フリーライター]
【最終回】 2013年6月28日
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日本の人口は今、何人くらいか、君は知っているかな。2010年の国勢調査を見てみるとだいたい1億2806万人。でも、この人口はこれからどんどん減ってしまうんだって。

国立社会保障・人口問題研究所では、将来の人口について3つの見方で予測を立てている。このうち、「中位推計」――出生や死亡の見込みが中程度と仮定した場合の予測――を見てみると、2030年には1億1522万人、さらに2060年には8674万人となっている。これは、第二次世界大戦直後の人口とほぼ同じ規模だ。

どんどん人口が減り、縮んでいく日本の社会。いったい私たちの行く手には何が待ち受けているんだろう?

――この連載では、高齢になった未来の私たちのため、そしてこれからの時代を担うことになる子どもたちのために、日本の将来をいろいろな角度から考察していきます。子どものいる読者の方もそうでない方も、ぜひ一緒に考えてみてください。

 住民の半数以上がお年寄りと化し、空き家が目立つ「限界集落」や「限界団地」の話はよく耳にするよね。ところが人口減少・高齢化が進む昨今、ついに都市部のマンションにも「限界マンション」が現れはじめた。なぜマンションが限界化するのか?どんなマンションが危ないのか?

 富士通総研経済研究所上席主任研究員 米山秀隆さんたちに話を聞いてみたよ。

20年後には450万戸が
「老朽マンション化」する!

 「消費税が上がる前に買わなくては」。そんなお客さんを当て込んで、湧きに湧いているマンション市場。先月、首都圏で発売されたマンション戸数は6年ぶりの高い水準になった。

 だけど、ちょっと待ってほしい。マンションのストック数(これまでに完成しているマンションの戸数)は推計で約590万戸。このうち、築30年以上の老朽マンションは2013年現在、およそ130万戸だ。老朽マンションは今後どんどん増え続け、「2033年には約450万戸に達する」と国土交通省では見ているよ。

 「今、地方自治体は空き家の急増に頭を抱えています。住み手が亡くなった後、そのまま放置され、荒れ果てる一戸建てが後を絶たないのです。2008年時点での空き家率はおよそ13%。7軒に1軒が空き家というわけです。

 しかし空室の目立つ老朽マンションは、地方ではなく都市で増え続けている。そもそも、マンションは首都圏などの大都市に集中しているからです」(米山さん)

 「水道から赤い水が出る」

 ――バブル期に建てられたマンションの住民から、こんな悲鳴が最近頻繁に上がっている、と話すのは日本システム企画の熊野活行代表だ。

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西川敦子 [フリーライター]

1967年生まれ。上智大学外国語学部卒業。編集プロダクション勤務を経て、独立。週刊ダイヤモンド、人事関連雑誌、女性誌などで、メンタルヘルスや介護、医療、格差問題、独立・起業などをテーマに取材、執筆を続ける。西川氏の連載「『うつ』のち、晴れ」「働く男女の『取扱説明書』」「『婚迷時代』の男たち」は、ダイヤモンド・オンラインで人気連載に。


人口減少 ニッポンの未来

現在、約1億2800万人と言われる日本の人口。しかし、国立社会保障・人口問題研究所では、人口が2030年には1億1522万人、さらに2060年には8674万人になるとの予測が立てられている。どんどん人口が減り、縮んでいく日本の社会。いったい私たちの行く手には何が待ち受けているのか?この連載では、これからの時代を担う今の子どもたちに読み聞かせる形式を取りながら、日本の未来をいろんな角度から覗いていく。

「人口減少 ニッポンの未来」

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