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話題の「3Dプリンター」の原理が
いまいちわからない人にざっくり解説!

河合起季
2013年7月3日
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 日本でも、世界の3Dプリンター市場で50%超のシェアを持つ「ストラタシス」と、3Dプリンタ市場の統合を目指して20以上の小さな買収を繰り返してきた「3Dシステムズ」という2大勢力が米国から上陸。2年ほど前から50万円以下の装置が登場し、“3Dプリンター・ブーム”が徐々に熱を帯びてきた。

 さらにここへきて、日本政府の成長戦略でも3Dプリンターへの投資を後押しする支援措置が検討されるなど、ブームは過熱してきている。

 6月中旬に東京ビッグサイトで開催された「設計・製造ソリューション展」では、3Dプリンター目当てに多くの来場者がつめかけ、大賑わいとなった。「低価格になって、どのように活用できるかを検討してみたい」「実際の性能を確かめたかった」という中小企業関係者が多かったようだ。

つまりは、輪切りに分解した設計図を
少しづつ積み上げるという原理

熱溶解積層方式のヘッド付近(3Dシステムズ)。造形開始直後の様子。材料(赤)とサポート材(白)の吹き出るヘッドが2つ見える Photo:DOL

 「3Dプリンター」という名前だけは徐々に日本でも広まり始めているが、実際のしくみやどんなものがつくれるのかということはあまり知られていないようだ。

 ここで、簡単に説明しておこう。どのような方式でも、基本的な動作の原理は、1回に1μm~数μm(1μmは1mmの1000分の1)の断面形状を形成し、これを積み上げていくことで少しずつ立体を造形するというもの。

 素材は各種樹脂が中心だが、金属に対応する高級機種もある。主な製造方法としては、低価格の3Dプリンターで主流となっている「熱溶解積層方式」「インクジェット方式」と、高級機種を中心に採用されている「光造形方式」がある。

 熱溶解積層方式は、溶解させた樹脂(ABSなど)をプリンターヘッドで押し出しながら少しずつ積み上げて立体物をつくる方法。メリットは、装置の価格が安いことと、ABSは強度があること。デメリットとしては、精度がやや粗く、成形時の層間の断層が目立ちやすい(表面がざらざらする)ことが挙げられる。

熱溶解積層方式の概念図。材料が塗布される基台(ステージ)が徐々に下がりながら形ができてゆく。サポート材は水に浸して数時間で取り除く Graphics by Shigeyuki Saito
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