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エコカー大戦争!

カーナビ王国ニッポンの落日 PART2
GPS新時代の幕開け
世界衛星競争の舞台裏

桃田健史 [ジャーナリスト]
【第163回】 2013年10月4日
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あくまでも軍用主体
GPSの本場で見たモノとは?

  「これは、カーナビどころじゃないな」。
 衛星測位の最前線を取材しながら、つくづくそう思った。

 本連載第152回『カーナビ王国ニッポンの落日~GPSと高性能アプリで「スマホでナビ」本格普及か~』でGPSについて触れた。今回の取材はその補完が目的だ。

GPSなど衛星測位関連のカンファレンスでは世界最大規模。年に1度、アメリカで開催されるION GNSS Photo by Kenji Momota

 取材現場は、世界最大規模の衛星測位カンファレンス「ION GNSS+」(米テネシー州ナッシュビル/2013年9月16日~21日)だ。開催期間の前半には、米政府によるGPSの民間利用を推進する委員会「CGSIC(Civil GPS Service Interface Committee)」の年次総会も行われた。

 まず、GPS衛星の運用実情を把握しておきたい。Air Force(米国空軍)の発表内容は以下の通りだ。

・GPSは1993年12月に民生利用が開始された。現在、アメリカ政府が世界56ヵ国とGPS民生利用について協定を締結し、利用数は(年間で約)10億件。
・今年9月半ば時点で、軌道上にあるGPS衛星の数は35基。内訳はGPSⅡAが8基、GPSⅡRが12基、GPSⅡR-Mが7基、GPSⅡFが4基。この他、予備が4基、テスト中が1基だ。
・各衛星の平均寿命は、打ち上げ時期が早いⅡAから順に19.2年、11.7年、6.1年、1.7年。また、各衛星で最も長く運用されているのは、ⅡAから順に22.8年、16.1年、7.9年、3.3年である。
・打ち上げについては、直近ではⅡFの4基目を今年5月15日に行なった。ⅡFはあと8基を打ち上げる計画で、今年10月に1基、来年に3基と続く。

 こうした現行計画の実施と並行して、第三世代であるGPSⅢ構想が開始されている。

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桃田健史 [ジャーナリスト]

日米を拠点に世界各国で自動車産業の動向を取材するジャーナリスト。インディ500、NASCARなど米国レースにレーサーとしても参戦。自動車雑誌に多数の連載を持つほか、「Automotive Technology」誌(日経BP社)でBRICs取材、日本テレビでレース中継番組の解説などを務める。1962年生まれ。著書「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」好評発売中


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