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インドネシアで日系各社激突
ダイハツが狙う「新中間層」

週刊ダイヤモンド編集部
2013年10月10日
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 9月19日、インドネシア最大の見本市ジャカルタ国際モーターショーでは、ブディオノ・インドネシア副大統領ら閣僚が、現地報道陣にもみくちゃにされながら、日系自動車メーカーのブースを視察する姿があった。

 この晴れ舞台を最も心待ちにしていたのは、ダイハツ工業経営陣であったろう。わずか10日前、同国政府のエコカープログラム「ローコスト・グリーンカー(LCGC)」の対象“第1号”として、「アイラ/アギア(後者はトヨタ自動車向けOEM車)」を発売したばかり。

LCGC〝第1号〞として販売を開始した「アイラ」。写真左がチーフエンジニアの大野宣彦氏
Photo by Fusako Asashima

 ダイハツは競合他社に先駆けてLCGC対応を周到に準備してきた。だが、政府の認可手続きが当初予定より1年以上も遅れ、その間に競合他社が巻き返し、ダイハツの優位性が揺らぎつつあった。

 ダイハツにとって、インドネシア市場の獲得は、最優先の経営課題だといってよい。国内では、スズキと並び軽自動車の“双璧”ではあるものの、近年、登録車メーカーの“軽自動車シフト”が加速しており、競争が熾烈化し国内事業の収益性低下は避けられない。

 全世界に販売を展開する大手メーカーとは異なり、年間のグローバル販売台数100万台規模(OEM除く)のダイハツは、海外重点地域をインドネシアとマレーシアだけに絞っている。ダイハツが、将来の成長戦略を描くためには、インドネシアという“ピース”は不可欠なのだ。

 目下のところ、ダイハツはインドネシア市場のシェア(日系メーカーで約85%を握る)では、トヨタに続く2位と健闘している。LCGC適用車のスタートダッシュで、販売に弾みをつける。来年までに日系メーカー各社のLCGC適用車が出そろう予定で、日系メーカー各社によるインドネシア市場争奪戦は激化する。ダイハツは、軽自動車生産技術で培った原価低減と、現地に即した商品戦略の合わせ技で、追撃をかわす戦略だ。

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