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【BCG×フロントランナー化学反応スパーク対談】

プロ登山家・竹内洋岳
×BCGパートナー・植草徹也【中編】
「リスクをとれるチーム」なら
肩書きとしてのリーダーはいらない

竹内洋岳 [プロ登山家],植草徹也 [ボストン コンサルティング グループ パートナー&マネージング・ディレクター]
【第2回】 2013年10月18日
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日本人で初めて標高8000メートル級の山すべてを登頂した竹内洋岳氏(左)とボストン コンサルティング グループ パートナー&マネージング・ディレクターの植草徹也氏(右)

日本人初の14座完全登頂に成功したプロ登山家、竹内洋岳氏とボストン コンサルティング グループ(BCG)パートナー&マネージング・ディレクター、植草徹也氏の対談中編。

前回の対談で、「リスクをとってチャレンジし続けるには、それに合った組織が必要である」という結論に至った二人。ならば、リスクをとれる組織とそうでない組織の違いはどこにあるのだろうか?

竹内さんも参加した「国際公募隊」は「リスクをとれるチーム」だった。そういうチームとはどのようなものなのか。
(構成 曲沼美恵/撮影 宇佐見利昭)

高所登山のようなハイリスクが日常化する現代のビジネス
それに対応した組織が求められている

植草 挑戦し続けることのできる組織とそうでない組織の違いを考える上で、竹内さんが参加された「国際公募隊」の話はとても興味深いと思いました。いわゆる組織登山との大きな違いはどこにある、と考えたら良いでしょうか?

竹内 組織登山はちょうど、会社が経営目標を立てて、そこに向かって進んで行くようなイメージを思い浮かべていただくといいのかもしれません。全員が頂上に向かえるわけではなく、組織として登頂を成し遂げることが大きな目標になります。そのために一人ひとりの役割分担が決まっていて、隊長の命令にしたがい、それを一つひとつ着実にこなしていくことが重要視される。ですから当然、その運営もトップダウン的でした。

 これに対し、国際公募隊はまったく違います。まず、私はお金を払ってそれに参加する、つまりは「クライアント」という立場になります。ナンガパルバットを登った時はドイツ人、スペイン人、オーストラリア人、リトアニア人……と、世界各国からクライアントが集まっていました。それを経験豊富なクライマーであるドイツ人がオーガナイズしていた。といっても、彼は山に登るための煩雑な手続きを代行し、進行役をしてくれるだけで、登山隊の隊長というわけではありません。

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竹内洋岳 [プロ登山家]

たけうち・ひろたか/1971年、東京都生まれ。立正大学客員教授。ICI石井スポーツ所属。酸素ボンベやシェルパを使用せず、速攻登山により、数々の8000メートル峰に挑戦。2012年にダウラギリⅠ峰の登頂に成功し、日本人初の8000メートル峰全14座完全登頂を果たす。第17回植村直己冒険賞受賞。2013年8月、「文部科学大臣顕彰 スポーツ功労者顕彰」を受賞。著書に『標高8000メートルを生き抜く 登山の哲学』(NHK出版新書)、『頂きへ、そしてその先へ』(東京書籍)など。

植草徹也 [ボストン コンサルティング グループ パートナー&マネージング・ディレクター]

うえくさ・てつや/京都大学法学部卒業。南カリフォルニア大学経営学修士(MBA)。株式会社電通、BCGダラスオフィスを経て現在に至る。BCGヘルスケア・プラクティスの日本リーダー。冬は雪山、夏はトレイルランに励むアウトドア派コンサルタント。著書に『BCG流病院経営戦略』(エルゼビア・ジャパン)。


【BCG×フロントランナー化学反応スパーク対談】

ボストン コンサルティング グループ(BCG)は世界をリードする戦略系経営コンサルティングファームである。そのパートナーが、ビジネス界とは異なる世界で活躍するフロントランナーへのインタビューを通じて、ビジネスパーソンが直面する課題解決への示唆を紡ぎだす。ビジネス外のプロフェッショナルとビジネスのプロが率直に語り合う異種格闘技戦。思いもかけない化学反応がおき、ビジネスパーソンにとって大きなヒントが導き出せるだろう。

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