「長らく少ないままで我慢し続けてきたけれど…、どうして俺の給料は上がらないんだ!」

 そんな怒りの矛先は、会社や政府に向かう…と言いたいところですが、実はもっと身近な存在に行きがちです。そう、同僚に怒りの矛先が向かっていることが少なくありません。

 あなたの周りには、世間の景況感に関わらず給料(給与)が上がっている同僚はいませんか?自分なりに頑張って高い業績を上げても、給与が上がらない人と上がる人に分かれてしまうのは疑問ですよね。では、給与の増える人は、そうでない人と比べて何が違うのでしょうか。

 ついに100回目を迎えた、本連載。今回のテーマは、大幅に昇給して給料(給与)が上がる人、上がらない人の違いです。

高級時計に六本木の高級寿司屋…
なぜ隣の同僚だけ羽振りがいいのか

 アベノミクスは、あなたの給与にも良い影響を及ぼしていますか?ここ数年間は、長らく続く業績の低迷により、社員にも痛みを共有してもらうという名目で、給与が増えない、むしろ減っている状態にあった企業も多いのではないでしょうか。

 ただ、日本企業の業績もアベノミクスによって回復基調にあり、そろそろ人件費も増え始めてよい頃。では、その恩恵を享受できるのは、いつになるのでしょうか?

「今でしょ」と言いたいところですが、近いところでは冬のボーナスが考えられます。ちなみに夏のボーナス平均支給額は、前年比1.64%増の72万6148円と2年ぶりに増加。2012年秋以降の円安によって、輸出型産業、特に自動車・部品業界を中心に業績が回復したことがとても大きく影響しているようです(日本経済新聞社「2013年夏のボーナス調査」)。冬のボーナスに関しては、夏に連動して微増する会社が多いと言われています(消費税増税等の影響で減るとの意見もありますが…)。

 でも、生活を安定させるにはベースとなる「給与」が上がっていかなければ、「アベノミクス万歳」という気分にはなれませんよね。

 長らくボーナスが大幅に減少し、なかには、「ボーナスはなし。僅かに数万円が(ボーナスと)別の名目で振り込まれただけ」というような経験をした人も数多くいます。ですから、ボーナスが出たとしても、ほとんどを貯蓄として考える人が少なくありません。