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35歳からの「転職のススメ」

35歳からの転職で年収が上がる人、下がる人

高野秀敏 [株式会社キープレイヤーズ代表取締役]
【第22回】 2013年4月8日
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 転職希望者の方に転職の理由を直接お聞きすると、日本人のほとんどの方は「年収が一番の理由ではない」とお答えになります。しかし、無記名のアンケートを取ると、必ずと言っていいほど転職理由の1位になるのが「年収」です。もちろん、仕事のやりがいと年収のバランスが大事なのは言うまでもありません。それも理解した上で考えても、本音では年収が最も気になるものですよね。

この5年で30代年収は約40万円ダウン
転職で年収はほとんど上がらない

 「アベノミクス」が掲げられて以降、給料が引き上げられそうなムードが漂いはじめています。とはいいながら、今も転職時に年収が上がることは少ないと言っていいでしょう。上がるパターンは、①そもそも現職の給料が著しく低かった、②競合や近い領域への転職で、採用する企業側のニーズが高く、ヘッドハンティングで声がかかった、③採用企業の賃金テーブルが業界内で非常に高い会社。このような場合のみです。

 ①は、旅行代理店やウェディング業界などが該当することがあります。②は採用企業側から見て会社の業績に直結する重要な方になるため、業界でも話題の優秀な方の場合は、年収をアップさせてでもとにかく欲しいと経営者の方から頼まれることもあります。③はSNS系の大手企業などが該当します。

 2012年度の平均年収は、DODAの調査を引用すると、20~59歳の平均年収(手取りではなく支給額)は442万円(平均年齢33歳)。昨年の446万円から4万円減少し、3年連続のマイナスとなりました。また、リーマン・ショック以前の2007年からの平均年収の推移を見ると、20代が343万円(2007年比-24万円)、30代は458万円(2007年比-43万円)、40代は608万円(2007年比-62万円)、50代は754万円(2007年比-48万円)と、5年前より大きく減少しています。

 ひと昔前は年功序列型賃金制をうたっていた会社も少なくなりつつあり、現実は厳しいものがあります。アベノミクス以降、ローソンのように経営者自らが年収アップを宣言した会社もあるものの、決して多数派ではなく、“次の不況”に備えている経営者も多いと感じています。

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高野秀敏 [株式会社キープレイヤーズ代表取締役]

宮城県生まれ。東北大学経済学部卒業後、人材総合サービス・株式会社インテリジェンスに入社。同社にて人材紹介事業の立ち上げに参画し、営業、企画、カウンセリングを行う。その後、キャリアコンサルタントチームの運営と教育を任され、人事部採用担当として、数百人の学生、社会人と面談。キャリアカウンセリングによって適職へと導いた人材は3500名超、キャリア講演回数は100回以上に達する。インテリジェンス退社後、2005年1月、個人と企業をマッチングする人材サービス・株式会社キープレイヤーズを設立。著書に『絶対に後悔しない転職先の選び方』などがある。


35歳からの「転職のススメ」

現在、2人に1人が転職する「大転職時代」が到来しているにも関わらず、30代後半以上のビジネスパーソンの多くは「自分は転職なんて無理」と思っていないだろうか。しかし、実際は35歳以上でも十分転職できるとしたら…?本連載では、35歳以上のビジネスパーソンに対して、35歳からの転職の現状と、転職によって自分のキャリアや能力を見つめ直す重要性を説いていく。

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