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興亜損保・兵頭社長再任に反対する米投資ファンドの“ホンネ”

週刊ダイヤモンド編集部
2008年6月25日
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 日本の金融機関にとっては前代未聞の事態が発生した。

 損害保険業界5位の日本興亜損害保険に対して、実質筆頭株主である米投資ファンド、サウスイースタン・アセット・マネジメントが、6月26日に開催される株主総会で兵頭誠社長の再任に反対する、という声明を出した。

 理由は、昨年4月に前社長の松澤建氏(現会長)からバトンを受けた兵頭社長のリーダーシップに問題があるためという。社長に就任して以降、収益力は低下し財務状況も悪化、変革のスピードも低下した、というのだ。

 確かに業績は大手損保のなかでは見劣りする。数年前に多額のシステム投資をしたにもかかわらず、収入保険料は伸びず、事業費は高止まりしたままだ。ここ2年は、保険本業の赤字を運用収益で賄っている状態である。

 とはいえ、「この1年の業績が特別落ち込んだわけではない。松澤前社長の時代からそれほど変わったようには思えない」というのが、大半の関係者の見方である。

 サウスイースタンの狙いは何か。「日本興亜株を保有してから10年。そろそろイグジット(出口)を考え出したのではないか」と見る関係者は多い。業界再編を推し進めることで株価を上昇させ、売り抜ける、というわけである。

 損保各社は、現時点での業界再編を一様に否定する。保険金不払い問題の傷が癒えないばかりか、火災保険料などの取り過ぎ問題はこれから明らかになるためだ。また、国内の自動車販売は低迷を続けるなど、メインの国内損保事業に成長が見込めないため、「合併するメリットはない。するならショート(売り)」と、大手証券アナリストは言う。

 だが、サウスイースタンの声明文には、“合併”の二文字が明確に記されている。さらにサウスイースタンは、他の大手損保の株式も保有していると見られ、再編を迫らないとは言い切れない。

 損保各社は外国人株主比率が高い。低迷を続ける株価に嫌気を差して今回を機に、再編機運が一気に高まる可能性は否定できない。

(『週刊ダイヤモンド』編集部 藤田章夫)

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