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【BCG×フロントランナー化学反応スパーク対談】

プロ登山家・竹内洋岳
×BCGパートナー・植草徹也【後編】
登山は想像力を競うスポーツ
企業のリスクマネジメントも基本は同じ

竹内洋岳 [プロ登山家],植草徹也 [ボストン コンサルティング グループ パートナー&マネージング・ディレクター]
【第3回】 2013年10月25日
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日本人で初めて標高8000メートル級の山すべてを登頂した竹内洋岳氏(左)とボストン コンサルティング グループ パートナー&マネージング・ディレクターの植草徹也氏(右)

前回の中編に続く、日本人初の14座完全登頂に成功したプロ登山家、竹内洋岳氏とボストン コンサルティング グループ(BCG) パートナー&マネージング・ディレクター、植草徹也氏の対談最終回。

まとめとなる今回は「リスクマネジメント」をテーマに二人で話していただいた。高所登山におけるリスクマネジメントから私たちが学べることはいったい何だろうか?(構成 曲沼美恵/撮影 宇佐見利昭)

ハイリスクの高所では常に
「成功確率」が判断の根拠に

植草 著書にあるエピソードに関連し、竹内さんに是非、お聞きしたいことがありました。2012年5月に14座のうちの最後、ダウラギリを登頂した際の話です。いざ「サミットプッシュ(登頂を目指して向かう)」しようという時、パートナー兼カメラマンの中島ケンロウさんの足が高所障害で止まってしまいますね。竹内さんはこの時、中島さんに対して「一人でC1まで下りろ」とアドバイスします。

 山岳部登山を経験した私には、これはちょっと意外でした。山を登る際にはふつう、「弱い者に合わせましょう」と教わりますので、ああいう場合、一人で下ろすというのは考えられなかったからです。

竹内 それは、私と中島さんの間にある約束事が関係しています。中島さんと私はガイドとクライアントという関係ではない。登りたければ自分で登るし、下りたければ自分で下りる。そういう自由な個人がお互いをパートナーとして一緒に登っている状態です。だからこそ成り立つ、というのが一点。

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竹内洋岳 [プロ登山家]

たけうち・ひろたか/1971年、東京都生まれ。立正大学客員教授。ICI石井スポーツ所属。酸素ボンベやシェルパを使用せず、速攻登山により、数々の8000メートル峰に挑戦。2012年にダウラギリⅠ峰の登頂に成功し、日本人初の8000メートル峰全14座完全登頂を果たす。第17回植村直己冒険賞受賞。2013年8月、「文部科学大臣顕彰 スポーツ功労者顕彰」を受賞。著書に『標高8000メートルを生き抜く 登山の哲学』(NHK出版新書)、『頂きへ、そしてその先へ』(東京書籍)など。

植草徹也 [ボストン コンサルティング グループ パートナー&マネージング・ディレクター]

うえくさ・てつや/京都大学法学部卒業。南カリフォルニア大学経営学修士(MBA)。株式会社電通、BCGダラスオフィスを経て現在に至る。BCGヘルスケア・プラクティスの日本リーダー。冬は雪山、夏はトレイルランに励むアウトドア派コンサルタント。著書に『BCG流病院経営戦略』(エルゼビア・ジャパン)。


【BCG×フロントランナー化学反応スパーク対談】

ボストン コンサルティング グループ(BCG)は世界をリードする戦略系経営コンサルティングファームである。そのパートナーが、ビジネス界とは異なる世界で活躍するフロントランナーへのインタビューを通じて、ビジネスパーソンが直面する課題解決への示唆を紡ぎだす。ビジネス外のプロフェッショナルとビジネスのプロが率直に語り合う異種格闘技戦。思いもかけない化学反応がおき、ビジネスパーソンにとって大きなヒントが導き出せるだろう。

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