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美人のもと

付箋

西村ヤスロウ [広告プランナー]
【第164回】 2013年10月30日
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 買物は生活に必要なものを買うという行為だけでなく、私たちに楽しみを与えてくれる。休日のお店は笑顔にあふれている。

 特に笑顔が多いのは雑貨屋だ。商品を手に取る人の表情がいい。「美人のもと」があふれているように感じる。ちょっとした小物でも、工夫されたところ、便利にしてくれること、かわいいと思えるところなどが発見できてうれしい。大きなものよりもむしろ「ちょっとした」ものだからこそ、喜びが大きい。そして、気軽に買える価格。

 美人は小物を上手に使う。自分の笑顔をつくってくれるモノたちを見つけ、うまく付き合っていく。そして、大切にする。「ちょっとした」ものだからこそ、きちんと扱う。

 使われる小物は、同じものを同じ時期に買って、同じ頻度で使っても、その寿命は大きな差が出る。扱い方の差だ。

 道具を大切に扱う人は道具に応援してもらえる。それは、道具をきちんと見て、きちんとした使い方を知り、自分の生活に役立てようという気持なのだ。店で出会った時の笑顔を大切にしていることだ。それは小さなものにこそ表れる。

 付箋。剥がしやすい糊がついた紙片。なにげない小物が実に便利である。付箋を上手に使いこなす人はしごとができるという話を聞いたことがある。ただのメモだけでなく、資料のアシスト役だったり、ToDoリストとして手帳に貼ったり。

 こんな付箋の扱いにこそ差が出る。美人の使う付箋は程よく剥がれにくい。そもそも剥がれやすいものであるが、単にすぐ剥がれ落ちるものであると、それは不便になる。時々、オフィスに剥がれてしまった付箋が落ちているが、それでは困ってしまう。

 美人の使う付箋は落ちにくい。付箋を正しく使っているからである。その差は束になっている状態から一枚取る瞬間にある。安易に下からめくるように剥がすと紙自体が上下に曲がってしまう。糊の部分までめくれたような状態になり、接着面が減ってしまい、剥がれ落ちやすくなる。正しくは、糊の部分を上にした時、下からではなく、横から剥がすように取る。そうすると付箋は曲がりにくい。まっすぐのままだ。おかげで接着面が有効に使える。

 付箋を壁に貼ってその差を見てみるといい。正しく取ったものは生き残り、下からめくったものはすぐに落ちる。小物と向き合っている人はそういうことを何となく知っているのだ。

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西村ヤスロウ [広告プランナー]

1962年生まれ。プランナー。趣味は人間観察。著書に『Are You Yellow Monkey?』『しぐさの解読 彼女はなぜフグになるのか』などがある。


美人のもと

『経』に好評連載中の西村ヤスロウ氏によるエッセイ。「美人のもと」とは、女性なら誰しも持っているもの、「美人のもと」を磨き続けるためのコツを解き明かす。

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