ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
データを武器にする
【第5回】 2013年11月14日
著者・コラム紹介バックナンバー
渡辺啓太

データは使い方を間違えると凶器にもなる!
だからこそ「情報は腹八分」が適量

1
nextpage

連日盛り上がりを見せている、バレーボールの世界大会「ワールドグランドチャンピオンズカップ2013」(グラチャン2013)、明日からは後半戦、まだまだ熱い戦いが続きます。
目の前の一勝一敗に一喜一憂しては、選手が持つ本来のパフォーマンスが発揮できません。データというのは、使い方ひとつで武器にもなれば凶器にもなります。選手の力を最大限に発揮し、飛躍と成長を遂げるために、アナリストがこれだけはやってはいけないこととは?

情報の入れすぎは
むしろ危険?

 情報の入れすぎがアダになることもあります。
これまでのアナリスト人生で、いくつかの試合で事前分析が本当にうまくいって「こうすれば勝てる」という道筋が見えたことがあります。

サーブのコース、狙い所がバシバシ的中し、相手のアタックも手に取るように読める。滅多にあることではありませんが、事前情報の通りにゲームが進んでいくような試合です。

結果としてそういう試合は、ほとんどの場合「成果」に結びついています。しかし、相手の動きが予測できたからといって、選手の動きを1から10まで指示が出せるかというと、そうではありません。選手に情報を与えすぎてしまうと、情報に沿ったプレーに意識がいきすぎて、普段の力が出せなくなる可能性もあります。

ネガティブな情報は、さらに念を入れて気をつける必要があります。

 「前回はあの選手に徹底的にやられている」
「あの選手のサーブは、ほとんどサービスエースだった」

気をつけるべき点として選手に伝えることは必要ですが、数字が具体的すぎたり映像が強烈すぎると、選手たちが一種の「暗示」にかかってしまうこともあります。

選手たちはまさに現場でその相手と対峙して、結果を身体に刻みつけているわけですから、悪かった情報を取り出し、あえて強調することに意味はありません。

注意を促すならば、その対策方法とセットで提示すること。そうでなければ、ただ足を引っ張る余計な情報になってしまうのです。

1
nextpage
スペシャル・インフォメーションPR
ダイヤモンド・オンライン 関連記事
まいにち小鍋

まいにち小鍋

小田真規子 著

定価(税込):本体1,100円+税   発行年月:2016年11月

<内容紹介>
簡単で安くて、ヘルシー。ポッカポカの湯気で、すぐにホッコリ幸せ。おひとりさまから共働きのご夫婦までとっても便利な、毎日食べても全然飽きない1〜2人前の小鍋レシピ集!「定番鍋」にひと手間かけた「激うま鍋」。元気回復やダイエットに効く「薬膳鍋」や、晩酌を楽しみたい方に嬉しい「おつまみ鍋」など盛り沢山!

本を購入する
ダイヤモンド社の電子書籍
(POSデータ調べ、11/20~11/26)


注目のトピックスPR


渡辺啓太(わたなべ・けいた) 

全日本女子バレーボールチーム情報戦略担当(チーフアナリスト)。 1983年、東京都生まれ。筑波大学人間総合科学研究科修了。専修大学バレーボール部時代に独学でアナリスト活動を開始。2004年に全日本女子バレーボールチームに初招集。2006年、日本バレーボール界初のナショナルチーム専属アナリストに抜擢され、全日本女子バレーボールチームの強化とアナリスト育成事業に貢献。2008年には日本選手団の最年少役員として北京五輪を経験する等、数多くの国際大会において日本の情報戦略活動を担う。 2009年からは眞鍋政義新監督のもと、引き続き全日本女子バレーボールチームのアナリストに就任。2010年には32年ぶりとなる世界選手権でのメダル獲得に貢献、2012年ロンドン五輪では28年ぶりとなる銅メダル獲得を果たした。日本オリンピック委員会強化スタッフ(情報)、日本バレーボール協会女子強化委員会主事、科学研究委員会情報戦略班員、専修大学非常勤講師。


データを武器にする

統計学やビッグデータの有用性が注目される今、実際にデータをどう現場で活かすべきか、多くのビジネスパーソンが悩みを抱えている。
この連載では、全日本女子バレーボールチームの情報戦略担当アナリストによる、勝つためのデータ活用法を紹介。時にはアナログな手法も使いながら、チームにデータを浸透させ、データを「武器化」して勝利をつかむ。その具体的アイデアを伝授。

「データを武器にする」

⇒バックナンバー一覧